ミス・インターナショナル・チュニジア・インタビュー「自らの可能性は他の人の意見に惑わされず、自分を信じることが大切。」

10月初旬、母国チュニジアのミス・インターナショナル大会で優勝したマリアム・ベン・アブラグ(ミス・チュニジア)にインタビューする機会を得た。
このインタビューでは日本で開催されたミス・インターナショナル世界大会に出場するための準備、自らの考え、目標、そしてすべての若い女性に伝えたい重要なメッセージについて語っている。 

印象的なミス・チュニジアからのコメントは「誰の意見に惑わされることなく、自らの可能性を決めていこう」というものであった。

インタビュアー:何かに動かされたように日本にいらしたのでしょうか。感想をお知らせください。

ミス・チュニジア:いつも日本に深い憧れを抱いていました。日本人は礼儀正しく、知性、そして優れた組織力でよく知られています。
日本人の継続的なイノベーションは日々世界を変えていますね。 私は客室乗務員をしておりますので、この大会に参加する前から、大阪を含む日本を訪れる機会がありました。

インタビュアー:2023年10月26日開催の2023年のミス・インターナショナル世界大会に向けて、どのように準備しましたか

ミス・インターナショナル・チュニジア代表マリアム・ベン・アブラグさん、夢は「本当の男女平等な世界を作ること」と語る。
ミス・インターナショナル・チュニジア代表マリアム・ベン・アブラグさん、夢は「本当の男女平等な世界を作ること」と語る。

ミス・チュニジア:毎日、必須ビタミンを摂取し、スキンケアを行っていました。 このような初めてのインタビューの機会をいただけてうれしく思います。
幸運なことに、私はスパ・トリートメントを含むさまざまなスポンサーのサポートも得ることができました。他の候補者との交流は前向きな経験であり、短期間ではあってもまるで家族のような強い絆を築くことができました。

インタビュアー:世界大会の後には日本を観光する機会はありましたか?

ミス・チュニジア:残念ながら観光する自由時間がありませんでした。コンテストの後はすぐに仕事に戻る必要がありました。私の休暇は10月11日から26日まででしたので、28日のフライトでドバイに戻りました。ですが、改めて観光のために日本を訪れるつもりです。この度は、 鎌倉やスラムダンクの舞台となった駅前のビーチなどを散策する機会がありました。熱心なアニメファンとして一生に一度の瞬間でした。

インタビュアー:あなたはミス・インターナショナル世界大会に明確な目的を持っていらしたと思いますが、その目的について詳しくお話ししていただけますか?

ミス・チュニジア:はい、その通りです。ミス・インターナショナル世界大会に参加する目的とは、単なる競争を超えたものでした。
それは私の人生の中核的な側面と言ってもいいでしょう。私の夢とは男女平等であるということが単なる「決まり文句」ではなく、実際に現実となる世界を作り出すことです。
ジェンダー平等は女性だけの問題ではありません。むしろ世界的な問題と言えます。国家が女性への投資を怠ると、活用できる人材が限られ、国家の成長が阻害されてしまいます。私たちはこの問題に直面しており、解決策を見つけなければなりません。
私たちは人口の50%だけを考慮にいれることがありますが、残りの50%はどうでしょうか。残りの50%とは女性を意味しています。女性は世界がまだ十分に活用しきれていない知性とスキルを持っています。これらの問題の解決するため、私たちはまだ可能性の表面を掘り出すことさえしていません。
多様性を認識し受け入れることは、技術革新と進歩を促進するために非常に重要です。

インタビュアー:あなたにとって、ミス・インターナショナル2023の代表として日本で世界大会に出場することはどのような意味を持っていますか?

ミス・チュニジア:大変意味深い質問です。私はチュニジアに深い愛情を持っています。日本やオーストラリアなどを含む世界中の多くの美しい場所を旅行する機会に恵まれましたが、チュニジアは心の中で特別な場所です。特に子供時代の大切な思い出でいっぱいです。私はチュニジアが世界に示すことのできる計り知れない潜在力を持っているとも強く信じています。
チュニジアはノーベル化学賞を受賞したムンジ・バウェンディ博士や、東京オリンピックの400m水泳で金メダルに輝いたアハメド・ハフナウイのような人物を輩出してきました。チュニジアには、世界に提供できる素晴らしい頭脳と、優れたアスリートがたくさんいます。つまり私が日本に来たのは、チュニジアを代表して、チュニジアはさまざまな分野で優れており、また、そのことを世界に示すためでした。

インタビュアー:あなたは日本文化と日本における女性の地位についてある程度の知識をお持ちのようですね。
日本の女性たちにさらなる平等とエンパワーメントを求めるよう促すにはどうすればよいとお思いですか?
この点において、日本とチュニジアで類似点や相違点があるとお思いですか?

ミス・チュニジア:私はチュニジアに生まれたことを幸運だと思っています。その理由はチュニジアは、特に一部の近隣諸国と比較した場合ですが、女性の権利において大きな進歩を遂げてきたからです。
日本でも女性の権利に関しては日々進歩が見られます。男女共同参画局のような団体の努力にも感謝しています。
マツダでは研修会の開催など、男女共同参画の推進に積極的に取り組んでいます。
こうしたワークショップは、STEM労働力(科学、技術、工学、数学)の分野に焦点を当てており、若い女性が参加することによって、マツダのエンジニアから学ぶことを奨励することを目的としています。
これは伝統的に男性優位の分野における女性の包括性とエンパワーメントに向けた前向きな一歩と言えるでしょう。確かに 日本の状況には日本特有の課題があるかもしれません。しかし、チュニジアを含む世界中の女性の願望と、共鳴し合える男女平等に向けた進歩という共通の目標があります。

インタビュアー:最後に読者にメッセージをお願いします。

ミス・チュニジア:はい、もちろん。すべての人々に、特に若い女性に聞いてほしいと思う力強いメッセージを持ってきました。
もっと若い頃には私には夢がありましたが、それを達成できるかどうか疑問に思うこともありました。おそらくこれらの夢は、あまり裕福ではない家庭に育った私のような人間にとっては相応しくないものではないかとも思いました。
ですが私は疑似宇宙飛行士であり、神経心理学者であり、ミス・インターナショナル・チュニジアであり、そしてこの場におります。
私の背を押して前進させてくれる人はあまりいませんでした。ですが両親とわずかな人々は 私を信じてくれました。
ですので私はすべての若い女性に「自らの可能性は他の人の意見に惑わされず、自分を信じることが大切。」とお伝えしてまいりたいと存じます。

ミス・インターナショナル大会に参加した彼女は、普段は客室乗務員として働いている。若い女性に「自らの可能性は、自らで決めて」と訴える。
ミス・インターナショナル大会に参加した彼女は、普段は客室乗務員として働いている。若い女性に「自らの可能性は、自らで決めて」と訴える。

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