特別展 – 空也上人と六波羅蜜寺展
空也上人象が半世紀ぶりに東京で公開
空也上人は平安京に疫病が流行した際、念仏をひろめたことで知られる人物。その姿を現した空也上人像は教科書にも掲載され、現在特別展に一般公開されている。
空也上人の口から出る6つの小さな仏像は「南無阿弥陀仏」の6文字を意味し、空也上人が念仏を唱えて歩く姿を現している。
像内には「僧康勝」と書かれているため、鎌倉時代に活躍した名仏師、運慶の四男、康勝の作と考えられている。
この像が制作されたのは鎌倉時代で、上人がこの世を去ってから200年以上が経過していたが、鎌倉時代の念仏聖を観察して写実的な空也上人像を作り上げたと考えられている。
この像がある六波羅蜜寺は京都の葬送の地の一つ鳥辺野の入口にあり、「あの世」と「この世」の境界に位置する寺として、人々の篤い信仰を集めてきた。この展覧会では、生きること、死ぬことに関する日本人の宗教観も知ることができる。
展覧会情報:
会期:2022年3月1日(火)~5月8日(日)
会場:東京国立博物館 本館特別5室
〒110−8712 東京都台東区上野公園13−9
開館時間:午前9時30分~午後5時
休館日:月曜日、3月22日(火)
※ただし3月21日(月・祝)、3月28日(月)、5月2日(月)は開館