アホメド・アライタ・アリ前ジブチ大使へ旭日重光章

Ahmed Araita Ali Receiving Imperial Honors by Hersey Shiga

2022年5月10日、日本・ジブチ間の関係強化及び友好親善に寄与したとして、天皇陛下からアホメド・アライタ・アリ前駐日ジブチ大使に旭日重光章が贈られた。

アライタ前大使は、経験豊かな教育者かつ外交官で、2008年から2021年までの長期に亘り、駐日ジブチ共和国日本大使を務めている。その他にもオーストラリア、インドネシア、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、韓国、タイ、ベトナムの大使を務めた。大使としての日本に約13年間に及ぶ在任中、ジブチと日本の関係を強化するために戦略的に取り組んできた。

皇居・坂下門前にてーアホメド・アライタ・アリ大使

前駐日ジブチ大使アホメド・アライタ・アリからの喜びのコメント:

式典は岸田首相の「各国と日本の関係を強化するためのお力添えを祝福し、感謝ししております」というスピーチにから始まりました。 我が国、ジブチと日本の関係においては、フェリーボートのプロジェクト(今月10周年を迎えるジブチ海運局が、同国内海のタジュラにおいて、南部の首都ジブチ市と北部主要都市のタジュラ、オボック市を結んで運航されるフェリーボートの建造と港湾機材の調達のために必要な資金供与)、日本の自衛隊派遣、JICAなどの数々の功績があげられます。 式典では、天皇陛下がジブチと日本の関係の強さ、その重要性を述べられたこともあり、深く記憶に残るものでした。

ジブチと日本との関係性について:

今回の叙勲としても象徴的であるのは、今月、ジブチに駐屯する自衛隊基地が10周年を迎えたことです。

個人的な観点から申し上げれば、世界のビジョンは変化したと言えるでしょう。東京は決して遠い場所ではなくなり、世界は小さな村になりつつあり、すべてが手の届くところにあるようになりました。私の子どもたちは日本育ちですので、日本は第二の故郷と言えるでしょう。

私の全体的な見解として、日本は開かれた国であるということでもあります。ここに13年間滞在しておりましたが、その後に、アラビア語を話す小池東京知事を前に、日本の寛容さを理解していただけるような本を書くことにしました。

また、高円宮親王妃久子殿下が名誉総裁を務める「「にっぽん-大使たちの視線」」などの取り組みは、日本と世界が対話することにも大きく貢献しています。

私たち家族が日本で得た思い出は、数え切れなく、また忘れられないものです。このような叙勲の機会もあり、大変名誉であり、うれしく思っています。

『にっぽん-大使たちの視線』特別展にて、アライタ前大使と憲仁親王妃久子様

その他の叙勲者について

元駐日大使の叙勲者は以下の通り

旭日大綬章】

ジョン・ビクター・ルース :元駐日アメリカ合衆国大使、日本・アメリカ合衆国間の関係強化及び友好親善に寄与

旭日重光章】

セイエド・アッバス・アラグチ :元駐日イラン大使、元外務省政務担当次官、日本・イラン間の関係強化及び友好親善に寄与

ユスロン・イーザ・マヘンドラ :元駐日インドネシア大使、元インドネシア・日本議員連盟会長、日本・インドネシア間の関係強化及び議員間交流の促進に寄与

ヒシャーム・バドル :元駐日エジプト大使、元外務省多国間関係・国際安保担当次官、元駐ジュネーブ・エジプト国連常駐代表、日本・エジプト間の関係強化及び友好親善に寄与

皇居前で記念撮影をするヒシャーム・バドル前駐日エジプト大使とご息女
皇居前で記念撮影をするヒシャーム・バドル前駐日エジプト大使とご息女

ケダル・バクタ・マテマ :元駐日ネパール大使、日本・ネパール間の関係強化及び友好親善に寄与

アリウ・イブラ・バー :元駐日モーリタニア大使、日本・モーリタニア間の関係強化及び友好親善に寄与

リチャード・ラモエレツィ :元駐日レソト大使、日本・レソト間の関係強化及び友好親善に寄与

陳 鴻基 :元亜東関係協会会長、元台北駐日経済文化代表処副代表、日本・台湾間の友好親善及び相互理解の促進に寄与

グラント・ポゴシャン :元駐日アルメニア大使、日本・アルメニア間の関係強化及び友好親善に寄与

【リンク】

駐日ジブチ共和国大使館 公式サイ

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Let’s Reconnect!『にっぽん-大使たちの視線』

高円宮記念賞 2020

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