ヨーロッパ文芸フェスティバル2022 開催

ヨーロッパ文芸フェスティバル2022 開催

ヨーロッパ文学の100年 11月22日から27日まで、日本にあるEU諸国の大使館がメインとなって、文芸フェスティバルを都内各地で開催する。 オープニングには、ジャン=エリック・パケ次期駐日欧州連合大使がモデレーターを務め、ベストセラー『人新世の「資本論」』でも注目を浴びる哲学者·思想家斎藤幸平と世界が注目するオランダの思想家ルトガー・ブレグマン(著書:『Humankind 希望の歴史』)が登壇する。このディスカッションのテーマには、我々はいかにして政治への信頼を回復し、資本主義社会の中で民主主義を守ってゆくのか、また、我々の社会に蔓延しつつあるシニシズムにどう立ち向かうのかという二つが選ばれている。 詳細なプログラムは以下の通り: 2022年11月22日(火) 17:30 – 18:30 ライブ配信ありオランダオープニング対談:ルトガー・ブレグマン & 斎藤幸平モデレーター:(次期駐日欧州連合大使) 2022年11月23日(水) 場所:イタリア文化会館12:30 – 13:30 フィンランドミカ・ワルタリ『エジプト人』の翻訳について 14:30 – 15:30 ポーランド」『素粒子、象とピエロギと ─101語のポーランド─』 16:00 – 17:00 イタリアパゾリーニ:映画と文学の間で…

チュニジアツーリズムEXPOジャパン2022

チュニジアツーリズムEXPOジャパン2022

観光大国チュニジアも出展 旅の総合イベント「ツーリズムEXPOジャパン」は、2014年から毎年開催され、世界各国、日本全国の観光地の情報が集まった。しかし、新型コロナウィルス感染拡大の影響をうけ、中止も余儀なくされたこともあったが、2022年、関係者の期待にこたえての開催となった。 この世界最大級の旅のイベントには在日公館も多くのブースを出展し、自国の観光の魅力をアピールした。 「スターウォーズ」を始め、映画のロケ地としても注目を集めるチュニジアは、アフリカを代表する観光立国でもある。世界のリゾートとしても知られるチュニジアは日本人観光客の誘致にも力を入れている。 駐日チュニジア大使館は、チュニジア観光局(ONTT)と協賛し、チュニジアでも特に美しいと言われる「青い街」シディ・ブ・サイドをイメージした美しいブースをツーリズムEXPO会場に設置し、工芸品の展示、オリーブオイル、デーツをはじめとするチュニジアの名産品を紹介した。また、観光名所や文化遺産を紹介する上映会も開催された。この上映会でモデレーターを務めるのはモハメッド·エル―ミ駐日チュニジア大使だ。大使の明確なガイドと共に、チュニジアの美しさをコンパクトに見ることができる。 新型コロナウィルス感染拡大に関する規制も緩和されつつある今、改めて今まで行ったことのない場所への旅行を考えてみたい。間違いなくチュニジアはその候補の一つだ!

Serbian Ambassador to Japan H.E. Aleksandra Kovač

アレクサンドラ・コヴァチュ特命全権大使閣下

セルビア共和国は現在EU加盟国候補であり、宮殿や城砦等の観光資源にも恵まれ、また、テニス、水球、バレーボール、バスケットボールなどのチームスポーツの優秀さでもよく知られている。2022年には、日本・セルビア関係樹立140年周年を迎え、両国にとって祝賀行事が多い重要な年となる。 この度、駐日特命全権大使アレクサンドラ・コヴァチュ大使閣下に、日本など海外からの投資誘致に向けたセルビアの良好な投資環境整備への取り組みなどについて話を伺った。また、セルビアの社会的弱者の保護、および自動車産業やITサービスなど、大使が現在推進しておられる主要産業に対する同国の取り組みについてもお話しいただいた。 コヴァチュ大使は2021 年に駐日大使として着任している。その前にも長年に亘る外交官としての経験をお持ちだ。以前はユネスコ協力国家委員会の事務局長、2018年には外務省ユネスコグループ長を務められた。その前には駐パリ・ユネスコ常設代表団の公使参事官次席および外務省外交アカデミーディレクターも務められている。 駐日セルビア大使として着任されて何年になられますか。その間、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大がもたらし続けている課題について、どのように取り組まれてきましたか。 日本に着任して1年余りになります。今から振り返ると、興味深い期間だったと言えます。 実は、着任初日から仕事に着手し、仕事に慣れるための期間というのはありませんでした。まさに飛行機から降りてすぐにといえます。すぐに、五輪に関わる数々の難題に取り組まなければなりませんでした。それはセルビアと日本双方にとっての学習プロセスとも言えるでしょう。と言いますのは、かつてこのような状況に遭遇した人はいなかったからです。 私は東京都の小池都知事にお目にかかり、都知事と日本政府そして都庁が実行されたことに深い感謝を申し上げました。なぜお礼を申し上げたかと言えば、今回のオリンピックでは、自分たちのコントロール外にある事象の困難を伴っていても、粘り強く取り組むことができ、それによって国際社会を一つにまとめることができることを世界に示したからです。 困難を克服した後は、私たちには余裕がでてきたと言えます。それまでは2020東京オリンピックパラリンピックに全てを集中させておりましたが、その後は他の活動に集中することができました。セルビア大使館だけではなく、セルビアとパートナー関係にある方々との打ち合わせにも取り組み始めました。 私にとっての最優先事項は、二つあります。一つは、日本との政治的対話の維持であり、もう一つは経済関係の強化です。新型コロナウィルス感染拡大により、この対話プロセスが少々遅れたということにもかかわらず、対話を継続させることが重要でした。今年も準備しなければならないので、それを併行しつつ行っています。と言いますのは、今年は日本とセルビアの友好140周年にあたり、私たちにとって非常な重要な年だからです。 今年大使館が計画している文化交流の取り組みについてお聞かせください。 昨年の12月は楽観的に思えていましたが、1月になり、新型オミクロン株の感染数が増加すると、私たちだけでなく、日本側のパートナーであるベオグラードの駐セルビア日本大使館も多くの計画を中止せざるを得ませんでした。両国とも、セルビアの建国記念日がある2月に友好樹立を記念する大規模な記念イベントを実施する計画でしたが、多くの難題に直面いたしました。しかし、そうした多くの障壁にも関わらず、合同ロゴを作ることができ、より小規模で実施が可能なスケールのイベントを始めることができました。 そのうちの一つで、非常にチャレンジングであったのは、実際にセルビアの人たちを日本に招くことでした。昨年この記念の年について、同僚と話をしていた時に、以前に同じような記念の年を開催したことがある国では、アーティストを日本に招聘することはできないでしょうとすでにわかっていたと思います。それは困難であろうと、もちろん理解していましたので、準備には非常に時間をかけて進めました。それで小規模で、複数件のイベントを主催するに至りました。4月にはコンサート、写真展、そしてセルビアの文化省後援のアーティストの展覧会を開催しました。 首都ベオグラードのすぐ北に位置するヴォイヴォディナ州の州都であり、セルビア第二の都市でもあるノヴィ·サドは、ヨーロッパの「欧州文化首都」が指定した都市として、1年間にわたって色々な文化行事を行う」になりました。これは昨年と今年の新型コロナウィルス感染拡大の影響によるものでした。その枠組みの中で、実際にアーティストの交流を支援している日本の団体「EU・ジャパンフェスト日本委員会」と連携しています。 同団体は30年に亘って活動しており、その支援により自らのプロジェクトを携えて来日するアーティストや文化機関がいくつかあります。ようやく日本に実際にこれらのアーティストの皆さんを紹介できたことを嬉しく思います。今年はいろいろと祝うことがあります。 私達の街、シャバッツには日本に姉妹都市があります。埼玉県の富士見市です。これは興味深い関係であり、その関係は今年で40周年を迎えます。私達両国の友好関係140年とは別に、この姉妹都市の関係も記念すべき年を迎えたのです。興味深いのは、シャバッツ市はセルビア史における非常に重要な都市ですが、日本企業の矢崎総業株式会社が進出しています。シャバッツ市と富士見市は紙面上だけでない、多くの交流を行っています。そして今年10月にはシャバッツ市の代表団が富士見市を訪問しています。 非常に興味深い事実も見つかりました。新たに発見された事実なので、メディアにお話しするのは初めてです。現在の富士見市は、3つの村の合併から成り立っており、その1つが水谷村です。富士見市は非常に活発に過去資料の調査を行っています。その中で、水谷村の村長からの興味深い「呼びかけ」を見つけることができました。第一次世界大戦の初期、当時、日本とセルビアが協商国関係にありましたが、村長はセルビア市民の救済を実際に懇願しています。「セルビア人にも家族があり、兄弟姉妹、子供たちもいる。中にはお年寄りがいるが、現在の未曽有の戦火によって家族を養うことができない状況にある」という人道的な呼びかけを行いました。 日本の各地村で同様の呼びかけが行われており、後に、それはより正式な形式に発展していったことも興味深いです。日本はセルビアに援助を行いました。それによってセルビア救済委員会が発足しました。これは人道的な協力であり、兵士のための病院建設も行っていました。非常に影響力があったと言えるでしょう。 富士見市は最近、シャバッツ市と中高生交換プログラムの協定を結びました。富士見市は2020東京オリンピックパラリンピックのホストタウンのひとつで、セルビアからのレスリングチームを受け入れてくれたこともありました。ここで最も誇らしく思えたのは、4つの全てのホストタウン(富士見市、柏崎市、防府市、唐津市)がセルビアチームのメダル獲得を支援してくれたことです。 前回大会での獲得メダル数を上回るメダルを獲得することができ、それからの繋がりができたこともあり、4つのホストタウンすべてに、本当に誇りを持っていただいて良いと思います。ホストタウンの数はもっと多かったのですが、いくつかの自治体ではわずかですが問題を抱えていたことがありました。新型コロナウィルス感染拡大によるインフラ設備の不足があり、困難が生じました。しかし私たちはこの機会をも誇らしいと思いました。2020東京オリンピックパラリンピックがもたらした遺産と言えることは、ホストタウンとの関係を繋げ、成長させていくことができたことです。 日本の大企業は、すでに他の多国籍優良企業と共にセルビアに大規模な投資を行っています。日本にとってセルビア経済の魅力とは何でしょうか。 日本にとってのセルビアの魅力は沢山あります。それは産業への固有のニーズがあること、または関連する団体によっても異なってくると思います。矢崎総業の場合は、いつもセルビアの熟練工が称賛されていると伺っています。従業員を訓練し、その結果を最終的に見ますと、やる気を触発されたのだと思います。矢崎総業の皆さんは現地でその社会に溶け込み、家族同様となり、ポスターを貼って従業員の紹介もありました。(東京駅に現地社会に溶け込んでいる画像がある)とても興味深かったのは、確か日本・セルビア友好議員連盟の総会で、矢崎総業の代表者がセルビア投資について宣伝した時でした。…

トリケラトプスに会いにあつぎ郷土博物館へ行ってきた!

トリケラトプスに会いにあつぎ郷土博物館へ行ってきた!

あつぎ郷土博物館は、厚木市民および県外からの訪問者に「あつぎ」の歴史や文化、自然を深く知り、より深くこの土地を知ってもらうというポリシーの下、開館されたまだ新しい博物館だ。 しかし、所有している作品にはとても貴重かつ興味深いものが多く含まれる。まず、とても驚くのは、白亜紀後期に生息していたトリケラトプスの化石だ。ここには、大きなトリケラトプスが、その吐息が聞こえそうなぐらいの近距離に展示してある。それも、その頭部はほぼ完ぺきな状態で残されている。 今、恐竜はブームになっているが、関東の一部にこのようなとても貴重な資料が展示されていることは意外に知られていない。常設で展示されているので、誰もが、いつでも見られ、白亜紀に戻れるような体験ができる。 また、あつぎ郷土博物館には、「林王子遺跡出土有孔鰐付土器」や「恩名沖原遺跡出土浅鉢」をはじめとした銘品もいくつか所蔵されている。「林王子遺跡出土有孔鰐付土器」には人の顔が作り込まれている。こうした土器装飾には時として人体表現がなされるが、この土器ほどチャーミングな作品はなかなか見ることはできない。 こうした土器装飾は蛙を表現しているとも受け取られるが、この土器に付けられた装飾は、かわいい人の顔にも見える。その顔は穏やかで笑みを浮かべ、両手を挙げて、我々を歓迎しているようだ。 こうした貴重な出土品に加え、あつぎ郷土博物館にはフェリーチェ·ベアトが撮影した幕末から明治初期の様子を捉えた貴重な写真も所蔵されている。特に見るべき一枚は、その当時、すでに厚木にあった浄水路と人々の姿ではないか。当時の清潔な暮らしぶりが分かる。また、博物館ではその浄水路の一部を再現して展示してある。 わが町を知ることもまた素晴らしく、また、初めて訪れた町を深く知ることも素晴らしい!ぜひ一度行っていただきたい博物館だった。

豊かな発想によるキュレーションを楽しむ

豊かな発想によるキュレーションを楽しむ

じっくり見たい世界的名画の世界が大塚国際美術館にて開催中 徳島県の鳴門海峡に面した美しい自然に恵まれた地域に大塚国際美術館は建っている。大塚国際美術館は多くの人々が思い思いに過ごせる憩いの場所として、観光客、地元の人々にも愛され続けている。 大塚国際美術館の特徴は、約1000点の西洋名画を極めて正確に陶板で再現したことにある。原画を注意深く観察し、わずかな筆遣い、塗り重ねられた表現までも余すことなく再現されている。その技法は見事としか言いようがない。 また、名画が緻密に調査され、原画の姿そのままに陶板で原寸大に再現されているということは大きな利点でもある。鑑賞者は実際に名画の数々の傍に歩み寄り、顔を近づけて細部まで鑑賞することも可能だ。 しかし、この美術館の本当のすばらしさは、そのキュレーション力にあるのではないか。 世界各地の有名美術館に所蔵され、決して一緒に観ることはできない名画の数々も、この美術館ではテーマにそって展示され、詳細に見比べることができる。 「受胎告知」のテーマに沿った作品の数々も一つのスペースに展示されている。フラ·アンジェリコ、レオナルド·ダ·ヴィンチなどの世界の巨匠による同じテーマで描かれた作品が、一堂に展示され、どの作品も間近で手に取るように見比べることができる。 ロンドンのナショナル·ギャラリーとルーヴル美術館にそれぞれ所有されているレオナルド・ダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」もここでは隣同士に展示されている。「こうやって見るのが夢だった」と思わず口にしてしまう美術ファンはきっと多いはずだ。 ゴッホの「ヒマワリ」さえも、ここでは同じ展示室に集結している。その展示の様子は圧倒的であり、ゴッホの絵画の変遷とこの心の動きさえも見ることができる。ブリューゲルの「バベルの塔」も、ここではその詳細までも間近で見ることができる。改めて「バベルの塔」は生活の場でもあったことを知った美術ファンも多いはずだ。 大塚国際美術館は、美術史を学んだ人にとっても、美術ファンにとっても、素晴らしく楽しく、一日が過ごせる美術館だ。また、子どもたちにとっては、教育の場でもある。この美術館を訪れた子どもたちはきっと名画のすばらしさを体験することによって知ることだろう。 この美術館で多くの名画に囲まれながら、過ごすひと時は、多くの人々にとって「至極のひと時」に違いない。名画鑑賞に疲れたら、スイレン(6月中旬~9月が見頃)を見ながら、併設のカフェ「カフェ・ド・ジヴェルニー」で一休みも素敵だ。 大塚国際美術館は大塚グループが創立75周年を記念して、「大塚グループが生まれ育ててもらった鳴門市に恩返しをしたい」という思いをこめて作られたという。その後、徳島のみならず、日本中のみならず、世界中から多くの人々がこの美術館を訪れている。

成長するラテンアメリカ諸国:ペルーへの投資を考える

成長するラテンアメリカ諸国:ペルーへの投資を考える

この度、駐日ペルー大使館ではペルー投資ガイドブック「Vale un Peru 2022」の紹介もかねて、ペルーセミナー「経済とビジネス機会」を9 月 30 日、ペルー大使館の講堂で開催した。 ペルーは日本からの移民も多く、日本にとっては長年の良きパートナーとも言える。今までの両国の良好な関係からも、ペルーは日本からの投資誘致にとても力を入れており、今回は、ヘルバシ外務副大臣が動画でメッセージも寄せていることから、その熱心さが伝わってくる。 2020年初頭から、世界は新型コロナウィルス感染拡大によるパンデミックに悩まされ、経済も投資も大きなダメージを受けてきた。そんな中にあってペルーは都市のロックダウン、国民への積極的なワクチン接種によって、ダメージを最小限に食い止めている。 また、その間に、ペルーはいくつもの緩和措置、優遇税制を整え、海外からの投資をしやすいよう、国家を挙げて体制作りも行っている。国家の更なる発展のためには投資が必要と政府は判断しているのだろう。 現在、ペルーから日本への輸出品として上位にあるのは、漁業関連の製品、アボカドなどの農産物、続いて高品質で知られる綿、アルパカなどの繊維類だ。これらは今後も順調に輸出高を伸ばしていくことだろう。 ペルーが世界のスーパーフードの宝庫であることは、まだ日本では知られていない。キヌアなど、日本で大変人気のあるスーパーフードの他にもマカパウダー、アマランサス、カムカムなどのスーパーフードが揃っている。 しかし、日本人が本当に着目していないのは、ペルーのエネルギー資源ではないか。アンデス山脈が走るペルーの国土は水力に恵まれている。ペルーには水力、風力、太陽光発電、バイオマスなどの再生可能エネルギー資源が満載されており、安全性の高いエネルギーとして注目をあつめるのではないか。 また、ペルーは観光立国でもある。新型コロナウィルス感染拡大前は、日本からペルーを訪れる観光客は大変多く、人気が高かった。観光というよりもツーリズムを楽しむ旅慣れた人々に人気があり、世界遺産マチュピチュ観光はその中心とも言える。 新型コロナウィルス感染拡大が落ち着きつつある今、ペルーへの観光客の数は「コロナ前」に戻ることだろう。 ペルーには可能性がある。なぜ日本人移民はペルーを選んだか。その当時からペルーには可能性があったからに違いない。今、100年の時を経て、改めてペルーへの投資に注目すべき時が来ている。

Kuwait Ambassador to Japan H.E Hasan Mohammad Zaman

帰国を前にして

ハサン・ムハンマド・ザマーン駐日クウェート国大使インタビュー 日本とクウェート両国は、強固な戦略的目標を掲げるとともに、非常に良い友好関係も築いていると言える。中東の国、クウェートはイラクとサウジアラビアに接する地域にあり、世界有数の石油埋蔵量を誇っている。もちろん石油は日本への重要な輸出品だ。この度、離日を控えたハサン・ムハンマド・ザマーン駐日クウェート国大使にお目にかかり、現在の強固な日本とクウェートとの関係の起源、クウェートが注目する開発関連の5つの柱、クリーンエネルギーへの移行の必要性、更には東京にあるクウェート大使館の建築的な価値に関してお聞きすることができた。 ―駐日クウェート大使在任中の日本とクウェート両国の関係ついてお伺いできますか。 クウェートと日本は非常に強い関係で結ばれています。その関係の起源は、数隻の日本船が貿易の機会を求めてクウェートを訪れた19世紀に遡ることができます。この時に、日本政府は初めてクウェートの存在を認知いたしました。1958年には、クウェートと日本との正式な外交が開始され、それ以来、様々な日本の石油会社がクウェートでビジネスを展開しています。 1961年には、クウェートと日本との国交が正式に樹立さました。昨年2021年12月8日は、両国の国交樹立60周年にあたり、この記念すべき日を祝うことができました。イラクによるクウェート侵攻が起きた1990年まで、日本とは良好な関係を維持してまいりました。当時、日本は130億ドル相当の経済支援をクウェートに対して行い、それはクウェート解放に大きな役割を果たしています。困難な時期に、日本政府がクウェートを支援してくださったことは、今も鮮明に記憶に残っており、感謝しています。 2011年に東日本大震災が起きた際、クウェートは日本に500万バレル(5億ドル相当)の石油を寄贈しました。クウェートにとって、この支援は日本と日本の友人に対してすべき最低限のことでした。地震と津波による大きな被害を知り、クウェートもまた深い悲しみに暮れました。クウェートの前首長、シェイク サバーハ アル アブドゥラ アル サレム アル サバーハ殿下は、東洋にいる友人宛にすぐに寄付を行うように、と強くコメントを出しております。「1990年には我々を支援していただいた。今度は我々が日本の友人を支援しなければならない。」と殿下自ら指示を出されました。 クウェートは日本政府に、500万バレルの石油を寄付いたしましたが、その使い道に関しては、何も申し上げませんでした。にもかかわらず、日本人はクウェートに、使い道、進捗状況を詳細に報告して下さっていました。半年に一回、その石油の使用用途については、詳細なレポートを送られて参りました。 私自身もこの地震で最も被害が深刻だった地域である福島県と岩手県を訪問いたしました。被災地を訪問した際、現地の方々との交流を通じ、クウェートの支援により、困っていた人々を助けることができた事実を実感することができました。私にとって、これは非常に特別な経験となりました。 先月、宮城県(2011年の地震の被災地の一つ)の市長をお迎えし、医大卒業生との写真を見せていただきました。クウェートによる90億円相当の石油給付金が、2015年に東北医科薬科大学に贈られ、それは「クウェート国友好医学生修学基金」を設立するために充てられたことがあり、市長はとても感謝されておりました。この財団では、毎年30名の東北出身の学生の方々に奨学金を給付し、本学で学ぶことができるよう支援しています。2022年3月には、第一期生が卒業いたしました。 ―日本との貿易関係についてお聞かせいただけますか。 クウェートと日本は、どちらも様々な諸外国との交易の歴史を持っています。クウェートは現在、日本へ石油を輸出する一方、日本からは機器を輸入しています。クウェートは日本の石油会社とも強いパートナーシップを築いています。クウェート政府と日本の業界大手(出光と三井化学)は共同で、ベトナムに新しい石油精製所「ニソン製油所」も設立いたしました。この例を含め、クウェートと日本は両国の有益な協力関係に基づき、戦略的な長期目標に向かって協力し合っています。 クウェート政府は、中東地域の主要な産油国として、またクリーンエネルギーの世界的な需要を背景として、海外投資や専門知識を活用することによって経済の多角化を進めるべく、長期戦略計画の柱となる5つの主要分野を定めています。この機会に、この件もご説明いたします。 脱炭素化は世界中、全ての国にとって重要な課題であり、クウェートもこの課題に焦点を当てて取り組んでいます。日本は2060年までにカーボンニュートラルを目指しており、クウェートのビジョンおよび日本との関係において、主要とも言える重要な部分となっています。さらに、新型コロナウィルス感染拡大の深刻な影響により、非常時には他国と強い外交関係を築き、世界規模の深刻な問題に対処すべく、双方が協力する必要性が強調されています。 私たちは、クウェートにおける5つの最重要分野として、食糧安全保障、教育、健康、サーバーセキュリティ、人工知能を挙げています。これら分野はすべて世界的なパンデミックの影響を受けています。現在クウェート外務省を通じ、この5つの分野に関して日本の外務省と協議を重ねており、議論の進展に注目しています。 サイバーセキュリティ、人工知能、医療研究の3つの分野においては、既に大きな進展がありました。人工知能に関しては、日本の民間企業と連携し、医療研究については、東京都と提携を結んでいます。サイバーセキュリティについては、持続的な進展が得られるように、首相官邸とも協力しています。 現在、東ヨーロッパの政治・軍事情勢に伴い、食糧確保が緊急の課題となっています。クウェートでは、食糧安全保障情勢を受けて、特別委員会の設置を計画しており、この課題に対して優先的に取り組んでいます。 また、食糧安全保障に関して、クウェートは日本の経験から学ぶことも目指しています。これまで日本いくつもの歴史的な苦難に直面してきました。その苦難とは、地震や津波などの自然災害が挙げられます。また、第二次世界大戦は、日本国内の食糧安全保障に深刻な影響をも与えました。このような経験からも、日本は食糧確保に関する重要な教訓と専門知識を持っており、私たちクウェート人も日本人の知恵を共有できるものと考えています。 クウェートが注目しているもう一つの分野は教育です。世界の多くの地域において、教育は新型コロナウィルス感染拡大の影響を深刻に受けています。今後は、デジタル学習をさらに進歩させる上でも、技術的な障壁を克服する必要があります。教育分野の進歩をより加速する上でも、その持続可能で効率的な解決策について、日本の方々と共に検討する必要がある分野だと言えます。 ―東京の駐日クウェート大使館は、今後どのような活動を計画されていますか。 クウェート投資庁は日本へ投資を行っていますが、同様に日本からクウェートへの投資も増やす必要があります。クウェートへの海外投資の魅力をよりアピールすることで、今後は日本からの投資額を増やしてまいる所存です。 また、先ほど述べたように、前述の5つの分野に集中することが大使館の使命だと考えています。3つの分野(サイバーセキュリティ、人工知能、医療研究)については特筆すべき進展がありましたが、残りの2つの分野も同じように前進させなければなりません。そのためにはより的を絞った適切な努力が必要です。特に、教育や食糧安全保障に関する日本とクウェートとの協力関係については、日本国内において良い環境が整っていますので、間違いなく、日本からは多くの経験やノウハウを得ることができるでしょう。しかし、5つの分野すべてに継続的に取り組み、日本にとってクウェートへの投資や知識移転をより魅力的になるような環境を提供する必要もあります。 ―東京オリンピックに関してどのような取り組みをされましたか。…

香川県立ミュージアム「特別展「風景が物語る瀬戸内の力―自然・歴史・人の共鳴―」 

香川県立ミュージアム「特別展「風景が物語る瀬戸内の力―自然・歴史・人の共鳴―」 

現在開催されている瀬戸内国際芸術祭2022参加展覧会「特別展「風景が物語る瀬戸内の力―自然・歴史・人の共鳴―」は大変見ごたえのある展覧会だ。 瀬戸内国際芸術祭が開催される直島、高松等の地域は瀬戸内海という日本最大の内海(ないかい)に恵まれ、内海に浮かぶ島々は700以上にも上る。自然に恵まれた瀬戸内には、人々の往来、屋島に代表される源平合戦など、歴史的な事実も多い。 この展覧会では、瀬戸内海を<ユートピア><自然><生活><名所><近現代そして未来>という5つのテーマに分け、中世から現代までの各地の瀬戸内海の姿を表わした作品を展示している。 その展示の中でも、特に注目を集めたのは「志度寺縁起」のシリーズ「御衣木之縁起」「讃州志度道場縁起一」「讃州志度道場縁起二」という3つの作品だ。 「讃州志度道場縁起」には、藤原不比等の妹が唐の皇帝に嫁ぎ、父、藤原鎌足の供養のために面向不背の宝珠を日本に送ろうとするが、その宝珠を積んだ船は志度の浦で嵐にあい遭難、宝珠は竜神に奪われてしまうという物語が描かれている。 更にこの物語は続き、藤原不比等は海女を妻とし、宝珠奪還を願う。妻となった海女は自分の息子を藤原氏の嫡男とするよう頼んで一人、龍宮へ向かう。妻である海女は自らの命と引き換えに宝珠を奪還する。不比等は命を落とした妻を偲んで墓を作り、志度寺を建立したという。 この作品は重要文化財にも指定されており、以前から香川県立ミュージアムにはレプリカが展示してあった。しかし、今回、修復を経て、元来の美しい姿を取り戻している。暴風雨にみまわれ、珍しく荒れる瀬戸内海の様子、唐の皇帝に嫁いだ藤原不比等の妹の様子などが繊細なタッチと荒々しい画面をうまく組み合わせて描かれている。妻を失った不比等は堂宇を増築し死度道場と名付けた。後に、息子の藤原房前が行基とともに堂宇を建立し、「死度道場」を「志度寺」に改めたと伝えられている。 その他にも、すでに絶滅してしまった日本あしかが描かれた網代日記も素晴らしい。訪れていないはずだが、どういうわけか歌川広重はこの地域も描いている。しかし、本当は訪れたことがないということがばれないようになのか、その構図はとても工夫がこらされ、とても見ごたえのある作品となっている。 その他、すぐれた作品が並ぶこの展覧会は、この地が四国遍路路を有すること、空海にゆかりのある地域であること、また、高松城に代表される松平家のおひざ元であるということを改めて思い出させる。 こうした瀬戸内海にまつわる伝説を描いた作品をしっかりとした構成をもとに展示している展覧会は他に例がないのではないか。11月6日までと残りの会期は少なくなっているが、是非とも見て頂きたい展覧会だ。 また、見逃した場合も、香川県立ミュージアムに問い合わせ、この展覧会の図録を購入して、瀬戸内海に残る伝説、それを描いた作品について読んでみるのもとても面白い。 香川県立ミュージアムは、この展覧会に続き「高松藩主松平頼重生誕400年記念展Ⅱ 頼重と寺社」を開催する。さらに来年には空海の生誕1250年を記念した展示があるという。これも見逃せない展覧会だ。 Read more:

Nobuyuki Matsuhisa

グローバルで日本的なビジネス、チームを率いるカリスマシェフNOBU 松久信幸シェフ インタビュー

世界一のシェフと呼ばれる日本人、松久信幸。世界を飛び回るこのシェフにはなかなか会えないという。幸い、ある日の午後、ホテルオークラにほど近い、日本のNOBUでお目にかかることができた。 すっきりと刈り上げた頭髪、やや日焼けした顔に真っ白なコックコートをまとってその人は現れた。70歳を超えているとは思えないエネルギッシュな歩き方と屈託のない笑顔が印象的だ。 世界の人々を癒し、虜にしてきたそのビジネスの手腕は誰もが注目するところだ。NOBUの総帥はどんな哲学をもってそのビジネスを育ててきたのだろうか。 お話しをお聴きするうちに、いつの間にかその哲学の奥深さ、トップとしての懐の深さに深い感銘を受けた。世界の人々を満足させて続ける彼のビジネスには、ファミリー的な考えがあり、古き良き日本の美学があった。 世界一のシェフと呼ばれる男はまた、世界一魅力的なビジネスマンであり日本人だった。すべてのビジネスマン、起業家に読んでもらいたい、忘れられないインタビューとなった。 質問:2020年からの新型コロナウィルス感染拡大にあっても、スピードを緩めることなくビジネスを展開していらっしゃいましたが、それはどうしてでしょうか。 松久:実際にパンデミックになった時には、ビジネスがストップしたところはあります。現実に、ノブのハワイは締めざるを得なくなりました。その他にもいくつか一時的締めたレストランなどはあります。しかし、新型コロナウィルス感染拡大になる前から、我々のプロジェクトは立ち上がっていました。それは、「はい、やります」と言って出来るものではありません。何年も前からそういった話がありましたし、それで新型コロナ感染拡大中でもそのプロジェクトが進んでいたということです。 ですので、実際にパンデミックの最中でも、ワルシャワ、ロンドン、シカゴ、シドニーなどのいくつかのホテルとレストランが、新型コロナ感染拡大という状況にもかかわらずオープンしています。 確かに苦しいという時期もありましたけれども、ある意味、そういう中で新しいホテル、レストランが開店できたということは、僕としては非常にラッキーだったと思っています。これは決して当たり前ではありません。色んな被害が出ていますし、そうした被害にあわれた方もいらっしゃいます。倒産した会社も現実には沢山あります。そんな状況にあっても、現実にやりつづけてこられたというのは、やはりチーム力があったからではないでしょうか。「チーム力」というのが、僕にとっては大きな力になっていると思います。 質問:「チーム力」とは、創業当時から基本としていらしたのでしょうか。 松久:そうですね。当社のコンセプトでしょうか。当社は、本当に最初は小さなところから始めました。いうなれば、パパママビジネスみたいな、ファミリーのビジネスでした。 僕の原点である「Matsuhisa」は1987年に開店しました。最初のNOBUは1994年に開店しています。その当時から、お客さんに喜んでいただくということと、チームによって一つのビジネスを広げていくことを目指していました。 チームというのは、最初はチームではないものです。それが新しいジェネレーション、次の世代が出てくるときに、チームになって行くのでしょう。たとえば、ファミリーであれば、親は息子·娘を教育し、さらに息子·娘は妹弟を教育する。そうすれば、新しいビジネスですから、新しく参加してきた人たちが、育って行きます。 最初はNOBUでウェイターの仕事をしていた人が、今はNOBUのCOOになっている。チームの大切さとは、NOBUの中で育った人間が、今は幹部候補生になっているということにあります。それが一番の強みだろうと思っています。 質問:それは日本的な組織の作り方の一番の強みといえるのではないでしょうか。 松久:そうですね。僕はやっぱり日本人なので、そういうところを大事にしていますね。それとやはりチームを大事にしていって、チームのコミュニケーションが大事だと思います。 質問:チームというのは全てご自分で統括していらっしゃるのでしょうか。 松久:いや、今はもうそんなことは無理です。ですから、たとえばここにいる小林君は、もう21年間NOBUに勤務しており、現在はNOBU東京のGMを務めています。また、アジアにある店舗なども統括しています。シンガポール、フィリピン、マレーシアにも管理する範囲は及んでいます。来月は、オーストラリアに三軒の店舗があるのですが、そこに彼を連れて行って、そこからまたビジネスが広がっていくということになります。ですので、来月は、彼はシドニー、メルボルン、パース、クアラルンプール、シンガポールをずっと回る予定です。もちろん、僕も一緒に回ります。 昔はいつもそうしてやっていたのです。ですが、今はチャンスを与えられた人が次の扉を開けて、次のステップに行くというやり方になってきています。小林君もNOBUコーポレーションのCOO田原君もウェイターからキャリアを始め、初めて会社のトップに登った人達です。シェフでもアジアやヨーロッパのコーポレートシェフ、アメリカのコーポレートシェフも、昔からNOBUで育った人であり、その人たちが責任をもってビジネスを展開し、なおかつ次の世代を育てています。 質問:そうした積み重ねがあってこそ、新型コロナ感染拡大にも関わらず、ビジネスを維持できたのではないでしょうか。 松久:そうですね。乗り切れたのはチームの努力だと思います。しかし、チームというものは確かに大事ですけれども、必ずいいチームがトップになるかと言えば、それは必ずしも「そうだ」とは言い切れないですね。それはなぜかというと、確かに会社の組織としてのチームは大事です。いいチームを持つということは、会社にとっても宝だとは思うけれども、一人ひとりは人間です。今まで僕は何度も見てきていますが、チームの中にあって、自分が統括する立場になったとします。それは今まではその人の努力です。ですが、そこで勘違いをして脱落していった人間もいるのです。 ですから、僕はいつも若い人たちに、「もらったチャンスを掴むのはあなたですよ」と言います。我々は、「チャンスを君たちに与える」というか、ドアを開ける鍵までを渡すことはできます。ですが、いいチームはできましたが、チームリーダーの中には、それを勘違いしてしまって、せっかく掴んだチャンスを逃してしまうこともあります。もったいないです…。…

外国人が見た日本とは?

外国人が見た日本とは?

25周年記念「にっぽんー大使たちの視線写真展」、六本木ヒルズで開催” 日本を外国の人々はどう見ているのだろうか。それはとても気になるところだ。改めて海外からの視線で日本の良さをしることもある。今年もちゅうにちがいこうかんが捉えた現在の日本の姿を写真で紹介する「にっぽんー大使たちの視線写真展」が開催された。 「にっぽん―大使たちの視線写真展」は名誉総裁に高円宮久子妃殿下をお迎えし、1997年に開始された。25種年を迎える2022年には合計34カ国の駐日外交官およびその家族が参加した。また名誉総裁の高円宮妃殿下も特別出品している。 この展覧会を見て、特筆すべきことは、在日外国人が日本の美しさを見逃さないことだ。日本という国にある小さな空間、瞬間を如実に捉えている。走りゆく地下鉄、現代美術、相撲の合間に観る呼び出しの姿など、日本人が見過ごしてしまうような瞬間がここには溢れている。 また、日本各地で撮影された写真をみて、鑑賞者である私たちは、外交官という仕事の多忙さも改めて知ることになる。コロナ禍にあっても休むことなく日本各地を巡り、日本を知り、自国を紹介し、友好に勤めている人々の姿を作品の背後に観る。 10月7日から11日までと短い期間での展示であったが、ヒルズカフェに揃った作品がもたらす意味は大きい。各地への巡回、来年の開催が楽しみになる展覧会だった。

Lithuania and Japan |

駐日リトアニア共和国特命全権大使オーレリウス·ジーカス閣下に聞く「これからのリトアニアと日本」

おかえりなさい。新大使は日本で学んだ国際政治学者。 今年、駐日リトアニア大使館にはオーレリウス・ジーカス新大使が着任した。6月24日には、今上陛下に謁見し、信任状を捧呈している。物静かで、物腰柔らかなジーカス新大使は、元々は大学で教鞭をとっていたという。リトアニア屈指の日本語の能力を買われ、大統領をはじめとするリトアニア政府幹部の通訳を務めた経験も持つ。 このインタビューは完璧な日本語でお答えいただいた。ソフトな声で話す丁寧な日本語に、新大使のお人柄があふれ出る。リトアニアという国を知る上で、とてもいいお話しを聞くことができた。 ジーカス大使(以下、大使):今日は大使館までおいで下さいましてありがとうございました。 質問:日本語が大変にお上手ですが、どこでお勉強なさったのでしょうか。 大使:大使として日本に来たのはわずか3か月前ですが、初めて日本に来たのは1998年でした。なぜ日本語を学んだかと言うと、日本語は世界で最も複雑な言語という印象が私にはあり、挑戦してみたかったからです。ですが、当時のリトアニアには日本語を学ぶための資料は何もありませんでした。偶然に辞書を手に入れたことがあり、それで勉強し始めました。それから98年に初来日し、初めは金沢大学、続いて早稲田大学に留学し、合計3年間を過ごしました。 質問:リトアニアではどのようなお仕事をなさっていらしたのでしょうか。 大使:日本への留学を終えてから、17年間は大学の准教授として教鞭をとっておりました。リトアニアでは、日本語ができる人というのは非常に限られておりましたので、大統領、首相の通訳を務めることもあり、知らず知らずのうちに、外交の分野に入って行きました。 大使への就任については、正直に申し上げれば、外交官になる夢も持っておりませんでしたし、目指してもおりませんでした。去年の秋に外務省から突然電話があり、副大臣から日本大使になってほしいというお話しをいただきました。今までの貢献を認められたということでしたが、とてもびっくりしました。お受けするかどうかも長く悩みました。現在の国際情勢は大変な時期にあります。幸い、心強いことに私の専門は政治学であり、長く研究していたのでこの分野はかなりわかっていました。また、自分の日本語能力、文化への理解があれば、このミッションは成功裡に導けるのではないかと思いました。さらに、これは人生のミッションだと感じ、決心いたした次第です。 質問:どのようなことをなさりたいのでしょうか。 大使:外交の中には3つの重要なことがあります。政治、経済、文化/市民交流ですが、一番目指しているのは経済交流です。昨年、リトアニアが台湾代表部を設立したことで、中国の関係が悪化し、貿易も経済交流もゼロとなりました。リトアニアは中国の代わりに東アジアに市場を開発しようという取り組みが始まっています。韓国、シンガポール、台湾が非常に大事な貿易相手国になり、日本もその一つです。 リトアニアは貿易を中国から東アジアの国への輸出にシフトし、成功裡に進んでいます。リトアニアには「難しい時は本当の友達が分かる」ということわざがあります。日本とは大切な友達関係にあり、今は難しい時期ですが、今後はより経済交流進めたほうがいいと思っています。 質問:リトアニアというと、日本人のほとんどはカウナスの「日本のシンドラー、杉原千畝さん」を思い浮かべますが、リトアニアでもその功績は認められているのでしょうか。 大使:はい。リトアニアの中でも杉原さんのことはよく知られており、両国にとって最も大事な絆だと思います。リトアニアでは教科書にも杉原さんの話を掲載しており、メディアでの知名度も高く、リトアニア人は杉原さんを尊敬しています。 質問:バルト三国と呼ばれていますが、3国の交流はありますか。ソ連からの独立を経て、IT,産業の発達は目覚ましいですが、いかがでしょうか。 大使:リトアニアとはバルト三国の一つですが、この三つの国には共通点は殆どありません。言葉、アイデンティティ、歴史、宗教も違いますので、汎バルト三国としてのリトアニアのアイデンティティは強くはありませんが、しかし、互いに協力していくことが必要です。 旧ソ連時代、バルト三国は経済的には恵まれていました。西側にあるソ連の領土として、ソ連も誇りにも思っていました。独立してからは自由貿易に移行いたしましたので、90年代は大変でしたが、この20年間でバルト三国は非常に発展し、経済面でも進み、民主主義も成功したと言えます。現在、リトアニアはNATOにもEUにも加盟しており、最も東に位置する国となっています、NATOにとっては東を守っている国と言えるでしょう。 しかし、バルト三国は独立を果たしても、ロシアからの長期に亘る経済的な従属関係が続いていました。その理由はエネルギー資源が少ないからです。かなり長い間、ロシアから安いガスを輸入し続けてきました。ですが、リトアニアは10年程前に、大金を投じて国内に、「独立インデペンデンス」というLNGターミナルを作りました。当時はこの建設について周辺諸国からは心無い言葉があったことはありました。ですが、今年になってから、これはとても大きな成功例だと言われるようになりました。リトアニアはロシアからのガス供給には頼っておりませんし、反対にガスを周囲の国々にも売っています。 最近、バルト三国はICTの発達に力を入れています。リトアニアもITECなどが非常に進んでいます。輸出で多くなっているのは、実はパン、チーズ、農産物等ではなく、レーザーです。現在、リトアニアから輸出させる科学レーザーは日本の市場で大きな割合を占めています。医学用のレーザーはとても多く使われています。リトアニアには優れたレーザー技術があり、さらに新しい技術も生まれています。 質問:リトアニアは優秀な科学者を多く輩出していらっしゃいますね。どのような分野が得なのでしょうか。日本との交流はあるのでしょうか。 大使:確かにリトアニアは優秀な科学者を大勢輩出しています。ヴィルジニュス・シクシュニスは遺伝子の研究をしており、ノーベル賞候補になりました。特にライフサイエンスなどの分野においてリトアニアは優れており、この分野でも今後、日本との交流ができるのではないかと思います。 文化交流については、残念ながら新型コロナウィルス感染拡大のためにとどまっています。コロナ感染拡大の直前には、慶応、関西学院、京都大学といくつかのリトアニアの大学と手を組んでの共同研究を行うなど、色々なことが実現できました。今でも共同研究のプロジェクトは、がんの治療に関する分野などでおこなわれおり、日本のAMAD国立研究開発法人日本医療研究開発機構の支援もあります。…

レジェント、モンティ·アレキサンダー来日にむけて

レジェント、モンティ·アレキサンダー来日にむけて

駐日ジャマイカ大使からのメッセージ モンティ・アレキサンダーが来日し、10月23日から25日までブルーノート東京にて「LOVE NOTES」公演が行われることを嬉しく思っています。音楽はいつでもジャマイカ・ブランドの大きな部分を占めています。ここ日本でジャマイカ独立60周年記念(ダイヤモンド・ジュビリー)のお祝いをしているなか、受賞歴を誇るモンティのパフォーマンスは、ジャマイカの音楽レパートリーの幅広さを示すことでしょう。他に類を見ない音楽体験をしてみませんか。日本の秋の色彩のように鮮やかなものとなることをお約束します。 ショ-ナ-ケイ M.リチャーズ駐日ジャマイカ大使館 モンティ·アレキサンダー: https://www.montyalexander.com/

秋の音楽会情報(2):寺下真理子 本と音の日曜日 ~朗読と音楽の物語~ Vol.2

秋の音楽会情報(2):寺下真理子 本と音の日曜日 ~朗読と音楽の物語~ Vol.2

第一回目が好評であったことから、~朗読と音楽の物語~第二回が開催されることになった。今回は、朗読をするゲストに阿川佐和子を迎える。読まれるのは有名作曲家たちの恋文。プログラムには愛に関わる作品が並ぶ。 【日時】2022年10月30日(日) 開場 14:00 / 開演 14:30【会場】トッパンホール (東京都文京区水道1-3-3)【出演者】寺下真理子(ヴァイオリン)水野彰子(ピアノ)田ノ岡三郎(アコーディオン)​ 【ゲスト】阿川佐和子(朗読)東京都立小金井北高等学校コーラス部【プログラム】​エルガー:愛のあいさつ Op.12クララ・シューマン:3つのロマンス Op.22より 第3番シューマン:3つのロマンス Op.94より 第2番 イ長調モンティ:チャールダーシュ寺下真理子:Home of spirits(合唱版)他 【チケット】自由席  一般 5,000円(税込み)  大学生未満 3,000円(税込み) *当日身分証明書持参で2,000円キャッシュバック

秋の音楽会情報:昨年の感動をふたたび

秋の音楽会情報:昨年の感動をふたたび

人気、実力ともに日本を代表するピアニスト清水和音氏とのデュオを愉しむ。 コンサート情報:【日時】 2022年10月29日 (土) 13:15開場/14:00開演【会場】 浜離宮朝日ホール【出演】 徳永二男(ヴァイオリン)清水和音(ピアノ)【曲目】 ヘンデル: ヴァイオリン・ソナタ第6番 ホ長調 作品1-15 HWV373シューベルト: ヴァイオリン・ソナタ イ長調 op.162, D.574パガニーニ: パイジェッロの『水車屋の娘』より「うつろな心」による序奏と変奏曲Op.38ブラームス: ヴァイオリン・ソナタ第3番 ニ短調 Op.108【入場料】 全指定席¥5,0005/28(土)一般発売開始

Hungary Festival 2021

みんな大好き!ハンガリーフェスティバル2022 今年も開催

昨年アークヒルズ カラヤン広場で開催されたハンガリーフェスティバル2021は大好評。今年はよりパワーアップして開催されます。 詳細:第3回ハンガリーフェスティバル2022 「ハンガリーの秋」開催日程:2022年10月22日(土)開催場所:アーク・カラヤン広場(東京・六本木)プログラムステージプログラム:クラシック音楽、トーク、民族舞踊、ハンガリー固有種の犬の紹介など。ワークショップ:ハンガリー刺繍物販:ワイン、はちみつ、伝統工芸品、本など食べ物:キッチンカー(グヤーシュ、ランゴシュ)などを販売。アークヒルズ内レストランでもコラボメニューをご提供予定!! 最新情報はこちらから:https://culture.hu/jp/tokio/events/Hungarian-Festival-2022

バリ島を深く知って、体験するために

バリ島を深く知って、体験するために

特別セミナーをインドネシア大使館婦人会が開催 インドネシアと日本にはバラエティ豊かな文化が存在し、その文化には伝統的な価値観、芸術、文化などでの類似点が見られる。そのつながりは、両国間の関係を強化することにも役立つと期待されている。今回は、インドネシア大使館婦人会 (Dharma WanitaPersatuan KBRI Tokyo) がインドネシア共和国大使館と協力し、インドネシアと日本の関係のより一層の強化とより深くインドネシアについて知ってもらうため、「バリと日本の文化を調和させるカプセル化」というトークショーを開催した。 コロナ禍が落ち着いた現在、日本人の観光の在り方が変わってきている。今までの景色などを楽しむ観光から、より深くその土地をしり、体験する観光を人々は求めている。また、一か所に長期滞在し、その土地を知りたいという人々も増えてきている。 このたび、駐日インドネシア大使館・インドネシア大使館婦人会では、そうした人々のニーズにもこたえるべく、インドネシア保護ネットワークを設立したカトリーニ・プラティ  ハリ・クボントップをこのセミナーのために招聘した。 このセミナーでは、バリ島に代々受け継がれてきた「トリ·ヒタ·カラナ」の哲学が紹介された。バリはスピリチュアルな場所でもあり、ここでは「神·人·自然、環境」が共に息づく。 バリにはスバックSubalk(水利組織)があり、それは文化と宗教も繋いでいく。この組織を通じて人々は人間、環境、その創造者である神とのハーモニーを作り出し、その中で暮らしていく。 スバックはバリの人々の生活そのものと考えてもいい。この組織によって人々は農作業の策付けパターン、灌漑、神楽の実施などの儀式活動に関する合意を得、農業施設、インフラも整備する。スバック会員によって業務分担がなされていく。 スバックはバリ島全体の農業インフラ、水路、配水を考え、適材を適所に置いていく。人々はこの組織を中心に知恵を出し合い、村での規律、規則を作り、民主的にいさかいを解決し、平和な社会を作り出す。 バリの美しい自然を保護しつつ、人々がおおらかに暮らす背景にはこのような組織があったことを日本の人々は初めて知ったのではないか。 訪れる前にその土地をしり、知識を得てから訪れる旅。新たな体験をする旅で、バリ島を思いっきり楽しんで見たい。

Ambassador Sabr Yessimbekov

私は浜っ子!サーブル·エシムベコフ大使に独占インタビュー

「さぶやん」と呼ばれた留学生時代。完璧な日本語とビジネスセンスでカザフスタンの魅力を伝える。 サーブル·エシムベコフ駐日カザフスタン大使 大使の略歴と経歴 私はソ連時代にカザフスタンの首都アルマティ市に生まれ育ち、高校卒業後にモスクワ国立国際大学で日本語を学びました。1991年にソ連が崩壊し、カザフスタンは独立国家となりましたが、私は以来、日本と緊密な関係にいます。 1996年に、横浜大学の修士課程を修了し、外交官となった私は、当年東京で在日カザフスタン大使館の登録に携わった経験もあります。2000年からは、国営企業やカザフスタン商工会議所の会頭などを務めながら、昨年大使に任命されるまでの10年間程、カザフスタン日本経済委員会の共同会長を務めていました。このように、私は過去25年間にわたってカザフスタンと日本の協力関係にあらゆる場面で携わってきました。 そしてこの度、一年ほど前となりますが、在日カザフスタン大使に任命されました。私はこのミッションを大変光栄と思い、身が引き締まる思いがいたしました。今後、両国の関係を更に深めていくため、真剣に取り組んでいきたいと思っております。 日本とカザフスタンとの関係 カザフスタンは昨年独立30周年を迎えました。日本は我が国の独立を最初に承認した国の1つです。現在、両国の関係は戦略的なパートナーシップ·レベルにあります。政治・外交分野だけなく、経済・貿易、または文化、教育、人的交流といった様々な分野において、協力関係が緊密です。 現在は、両国間には、ハイレベルな相互信頼とそれに基づいた政治的対話が確立されています。首脳レベルでの会談、政府間関係、並びに両国の国会間での交流も積極的に進んできており、両国の国会において、友好議員連盟も設立されています。また、教育、文化などの面での交流も活発です。 カザフスタンと日本の間には、政治的にも、歴史的にも、地理的にも、何の問題もなく、極めて友好的な協力関係にあります。こうした様々な分野における交流を更に深めていくことに、今後も力を入れていきたいと思っております。両国の関係を、真の戦略的なパートナーシップ·レベルに相応しくしていくために、更に発展させていく所存です。 また、カザフスタンと日本は、両国の関係だけではなく、共同で国際社会の安定・安全にも貢献できると確信しております。今後はさらに、様々な分野における両国の関係並びに国際社会における協力関係をより深めていくことを、日本に期待したいと思います。 カザフスタンは、中央アジア全体の持続可能な経済成長と、産業の発展を果たしていくことに念頭に置いており、それを実現すべく、日本と具体的なプロジェクトを実施していくことを期待しています。 日本は「中央アジア+日本」という多国間対話の枠組みを創設した最初の国です。今年は東京において「中央アジア+日本」という対話のための外相会合が開催される予定もあります。そのアジェンダでは、貿易、経済、投資、人道的交流の強化に関する具体的な会談が行うことです。 また、様々な国際機関の枠内で、多国間協力も積極的に発展しています。なお、日本は定期的に、カザフスタンと共に多くの国連決議などの共同提案国となっており、平和、繁栄、安定を確立することを目標として、両国のイニシアチブや提議を支援しています。 以上のような両国にとって重要な分野においては、または国際社会において今後も日本との協力関係を深めて行けたらと思っております。 外交関係樹立30周年を迎えるカザフスタンと日本ですが、両国の関係の歴史においてはとても重要な節目にあります。新型コロナ感染拡大によって引き起こされた困難を一緒に乗り越えて、この節目の年に、様々な分野において、様々なレベルで共同イベントなどを開催してまいる所存です。 二国間の貿易交流 経済協力においては、日本は1993年からカザフスタンに合計77億ドル以上を投資しており、これはカザフスタンに対する最大級の投資を行っている国家の一つと言えます。現在カザフスタンには、商業、運輸、情報技術、通信、保健、不動産などの分野で、50社を超える程度の日系企業が進出しています。 両国間の貿易額は、毎年15億ドルを超えています。新型コロナ感染症が蔓延し、グローバル・サプライ・チェーンの混乱が発生している中であっても、カザフスタンは投資家や輸入業者にとって、安定した長期的なパートナーになるポテンシャルを持っています。原料の分野だけでなく、製造業における世界有数の大企業が現地生産国としてカザフスタンを選択しています。 カザフスタンは、石油やウラン、レアメタルや非金属、またその他のミネラル資源だけに限らず、広大な沃土にも多く恵まれています。日本は、投資、産業及び技術分野などにおけるポテンシャルが高い国であることから、カザフスタンとしては、これらの分野などにおける両国の関係を強化させていきたいと考えています。 現在カザフスタンと日本の間に租税条約、投資協定と原子力平和利用条約が締結されておりますが、官民の要請を踏まえ必要性に応じて両国の間の法的基盤を更に強めていく方針です。 観光…

ジャマイカ大使館「ジャマイカ料理・クッキングクラス−独立60周年を祝う」開催

ジャマイカ大使館「ジャマイカ料理・クッキングクラス−独立60周年を祝う」開催

ジャマイカは今年、独立60周年を迎えている。その記念活動の一環として、ショーナ=ケイ・リチャーズ大使及びジャマイカ大使館と港区が主催し、ジャマイカ料理のシェフによるクッキングクラスが開催された。 ジャマイカといえば、ボブ・マーリー、レゲエ、ブルーマウンテンコーヒーなどを思い浮かべる日本人は多い。しかし、少しでもジャマイカの食に触れた人々は、ジャマイカ料理のおいしさを絶賛する。 このシンプルで、味わい深くおいしい料理を引き立てるために、上質のラム酒を作り、食後にはおいしいブルーマウンテンコーヒーを飲むようになったのではないかと思うほどだ。 今回は、ジャマイカ料理のシェフ、リチャーズ大使の支援の下、港区男女平等参画センターにおいて、クッキングクラスが開催され、30名近い日本人が参加した。そこでジャマイカ料理のシェフたちが指導したのは、アキー・アンド・ソルトフィッシュ(ジャマイカ名物)、ジャークチキンとバナナフリッターなど代表的な料理の数々だ。いずれの材料も簡単に日本のスーパーマーケットで購入できる。缶詰のアキーとジャマイカの有名なジャークソースはインターネットでも購入できる。どの料理もとても美味しく、日本人の口に合い、「おかわり!」という声が出そうになる。 参加者たちは調理過程も、味も、十分に楽しんだ。ここで少し参加者の感想を紹介したい。 「ジャマイカ料理をいただく機会はなかなか無いので、シェフによる本格的なレシピを教わりながらの料理はとてもレアな体験でした。」 「シェフや大使館のみなさんはとても気さくで、料理中も「Great!」「Perfect!」などと声をかけてくださり、またそれぞれのグループの料理がうまくいっているか常に気にかけていて、細やかな配慮を感じました。」 「ジャークチキンをオーブンで焼く際、日本では温度の単位が「℃」ですが、「°F」の温度で設定してしまったため、倍近くの高温となりチキンがちょっとバーニングするというハプニングもありましたが、それもまた国際交流イベントならではの出来事と思います。」 「出来上がった料理はどれもおいしく、特にアキー&ソルトフィッシュは初めて食べましたが、フルーツと塩漬けの魚との組み合わせが相性よく気に入りました。」 「ジャマイカには行ったことはありませんが、料理を食べながら、美しいカリブ海とボブ・マーリーの音楽に思いをはせた時間を過ごしました。今度は自宅でもジャマイカ料理にチャレンジしてみたいと思います。」 「リチャーズ大使は本格的なジャマイカ料理を楽しんでいただこうと、詳細なレシピを準備してくださった。作り方は意外に簡単!今日の夜はジャマイカ料理が食卓に並ぶかもしれない!」 ジャークソースを販売する、Spice Road有限会社ホームページ:http://www.tinsandbottles-spiceroad.com/ ジャマイカ大使館ホームページ:http://jamaicaembassy.jp/indexJ.html 【関連記事】 ラテンアメリカ・カリブ諸国大使館 チャリティーバザーを開催 ジャマイカ・ブルーマウンテン・コーヒーの日 ショーナ-ケイ・M・リチャーズ駐日ジャマイカ大使インタビュー

ジャマイカ、独立60周年を祝う!

ジャマイカ、独立60周年を祝う!

ジャマイカと日本の繋がりは本当に深く、また長い。その一つには、ブルーマウンテンという世界一といっていいほどおいしいコーヒーが結んできた繋がりがある。 ジャマイカは今年、1962年8月6日の独立から60年目を迎えた。英連邦の加盟国ジャマイカの国家元首であったエリザベス二世の在位70周年にもあたり、現在のウィリアム皇太子が訪問するなど、世界からも祝福を受けている。 日本でも9月2日、ホテルオークラでナショナルデー・レセプションが開催された。駐日ジャマイカ特命全権大使を務めるショーナ・ケイ・リチャーズ閣下は、ジャマイカの国旗にあるグリーンのドレスを身にまとって、来賓をもてなした。そのスピーチには日本への感謝が溢れており、そこに集まった人々は誰もが大使の心使いを深く感じ取っていた。 ジャマイカといえば、ウサイン・ボルトを思い浮かべる人も多いと思う。そうした陸上競技への支援、キャンプの受け入れなどもあり、ジャマイカは鳥取県とは非常に親しい関係にある。この日も鳥取県知事の平井伸治氏が出席し、鳥取県の中学生による動画も配信された。まさに、草の根交流がなされているのだと感じるひと時であった。 そのあとは、もちろんジャマイカを身体で感じる時間となった。本場の音楽が演奏され、歌手が登場し、いつのまにか人々は身体を動かし始める。ジャークチキンをはじめ、とてもおいしいジャマイカ料理も存分に楽しみ、ジャマイカの文化を肌で感じながら、独立60周年を祝うことができた。 独立60周年の本年、ジャマイカはレガシー・プロジェクトも着々と進めている。プロジェクトでは、新国会議事堂の建設、ジャマイカ鉄道の運航再開が計画され、また、植民地時代の奴隷制度や権力に勇敢に立ち向かった7人のナショナルヒーローと、ジャマイカの元首相4名の肖像画がデザインされた新紙幣も発行される。 ジャマイカは素敵で若い国だ。新しい紙幣でブルーマウンテンコーヒーを買い、ジャマイカ鉄道に乗って、旅をしたい気分になった。 【関連記事】 ショーナ-ケイ・M・リチャーズ駐日ジャマイカ大使インタビュー 女性が活躍する国、ジャマイカからのメッセージ ジャマイカ・ブルーマウンテン・コーヒーの日

メキシコ流おもてなしで祝った「メキシコ独立戦争開始212周年」

メキシコ流おもてなしで祝った「メキシコ独立戦争開始212周年」

9月13日に、駐日メキシコ大使館において「メキシコ独立戦争開始212周年記念レセプション」が開催された。 開会の挨拶では、駐日メキシコ特命全権大使、メルバ・プリーア閣下がメキシコの歴史も説明。「ビバ!メヒコ!」という掛け声とともに、鐘を鳴らしてこの日を祝った。 メキシコの経済成長は目覚ましい。日・メキシコ経済連携協定の締結以来、メキシコはラテンアメリカ諸国における置ける日本企業進出拠点となっており、日本の経済交流は着実に発展している。その為、このレセプションには、ビジネスマンの姿も多く見られた。 また、細やかな心遣いと温かい人柄で知られるプリーア大使の配慮によって、日本人の口にあう多くのメキシコ産の食材をつかった、本当においしいメキシコ料理が提供された。中でも参加者に最も喜ばれたのはメキシコ産の新鮮なマグロではないだろうか。 メキシコ産の養殖マグロは、美しい色と脂ののった深い味わいで、日本でも高い評価を得ている。並んで、メキシコ産マンゴー、グレープフルーツなどの果物も極上と言っていい味わいを出している。 メキシコはマヤ文明に代表される高度な文明を持った国であったが、スペインに征服され、植民地となった。しかし、民衆は独立を求め、11年に亘る独立戦争を経て、独立を勝ち取っている。 独立運動を指揮した英雄、ミゲル・イダルゴ・イ・コスティーリャは、先住民たちの言葉を理解し、貧しい農民の生活を改善しようと努めたことでも知られる。平和な時代となり、豊かな農産物は世界に出回り、経済を成長させている。これからもメキシコはさらに豊かで、希望にあふれた国になって行くのだろう。 メキシコ流のさりげないおもてなしに感謝しつつ、早くも来年の独立記念日が待ち遠しくなるひと時だった。 【関連記事】 メキシコ観光サイト「VISIT MEXICO」日本語版サイトを新設 メキシコ大使館「テキーラの日」テキーラを知って楽しもう!

ラテンアメリカ・カリブ諸国大使館 チャリティーバザーを開催

ラテンアメリカ・カリブ諸国大使館 チャリティーバザーを開催

14カ国の駐日ラテンアメリカ、カリブ諸国の大使館による楽しいバザーが開催されます。本場の食事、飲み物も楽しめ、珍しい物産、アクセサリーなども購入できる。秋の一日を異国情緒豊かなバザーで過ごしてみよう! なお、入場券代およびバザーの一部収益はラテン アメリカ・カリブ諸国の福祉・慈善事業に 寄付される。 物販コーナー:お食事、飲み物、民芸品、各国名産物 くじ引きで豪華賞品あたる! 往復航空券、高級ホテル宿泊券、 レストランお食事券、ワイン、シャンパン、 テキーラ、ラム酒、各国民芸品、お菓子詰め合わせ、オーガニック飲料、チョコレート、絵画、 コスメ詰め合わせ、キッザニア入場券等各種 参加大使館:ボリビア、コロンビア、コスタリカ、キューバ、 エクアドル、ハイチ、ジャマイカ、メキシコ、 ニカラグア、パナマ、パラグアイ、ペルー、 ベネズエラ、ウルグアイ 開催の詳細: 日程       2022年10月23日(日) 時間       10:00-15:00 入場券   2000円(抽選券付・豪華賞品多数あり) ※入場券は参加各大使館よりお買い求めください。 ※パナマ大使館  チケットに関するお問い合わせは、cooperation@embpan.jpまたは03-3505-3661 (田口)までご連絡ください。…