チリ独立213周年を祝って

チリはスペインからの独立を目指し、1810年9月18日に最初の議会が開催され、それをきっかけとして独立運動が起こった。以降、チリはその記念すべき日を独立記念日としている。

チリでは独立記念日を「ディエシ オーチョ(スペイン語の18という意味)」と呼び、チリ全土でお祝いをするという。

日本でもチリ大使館が独立記念日を祝うレセプションをキャピトル東急で開催した。

左から、堀井巌外務副大臣、  塩谷立日本チリ友好議員連盟会長、リカルド・G・ロハス駐日チリ大使
左から、堀井巌外務副大臣、  塩谷立 日本チリ友好議員連盟会長、リカルド・G・ロハス駐日チリ大使

この機会には、現在のチリと日本の良い関係を示すように、政府、国会議員などが集まった。また世界中からの外交団、チリが世界に誇る食材関連の企業のトップ、文化、芸術に関わる人々も顔を揃えた。

この独立記念日を祝う為に、チリにある世界最大級の電波望遠鏡であるアルマ望遠鏡と三鷹市にある国立天文台との縁により、三鷹第二中学校合唱団が登壇し、チリと日本の友好の為に澄んだ歌声を聴かせた。

日本でチリと言えば、サーモンに代表される豊かな食材とおいしいワインが思い浮かぶ。

自然に恵まれた豊かな国土では良質の葡萄が実り、上質のワインづくりがなされ、長い海岸を持つ国ならではの漁業も盛んだ。しかし、チリはその豊かな国土を使って、新たな挑戦もしている。

左から、エドゥアルド・テンポーネ駐日アルゼンチン大使、ショーナ-ケイ・リチャーズ駐日ジャマイカ大使、小田原潔衆議院議員、ノーマン・L・トゥエイボーム日本統括責任者
左から、エドゥアルド・テンポーネ駐日アルゼンチン大使、ショーナ-ケイ・リチャーズ駐日ジャマイカ大使、小田原潔衆議院議員、ノーマン・L・トゥエイボーム日本統括責任者

チリでは、恵まれた国土に降り注ぐ太陽光、風力を使っていち早く再生エネルギー、クリーンエネルギーの生産に着手している。

日本とチリはこの分野でも強い協力体制を取っており、エネルギー大臣がチリから来日した際、エネルギーの転換、再生に関わる協力覚書が交わされた。さらにこの持続可能なエネルギーの開発分野での協力は今後も協力になってくるという。

2023年2月、チリは当環太平洋パートナーシップのための包括的かつ先進的な協定(CPTPP)の正加盟国となった。 この貿易協定はチリと日本との長年にわたる経済的連携を強化し、銅、モリブデン、リチウムなどに関わるチリからの輸入を促進し、さらに食品、飲料の供給源としての役割を強化するのに役立つと言える。こうした協定等を結ぶことにより、チリの食品での日本市場における需要はますます高まっていくことが予想される。

独立記念日のレセプションでもチリの名物料理がふるまわれ、物産を紹介する特設ブースにも多くの商品が並んだ。どれもがとてもおいしく、日本人の口に合う。

太平洋を挟んだ遠くの隣人との付き合いはますます深まり、日本は再生エネルギーを含めた恩恵にあずかりそうだ。

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