News

メルバ・プリーア駐日メキシコ大使にインタビュー、今年外交樹立135周年を祝う重要な節目に達したメキシコと日本の外交関係について

メキシコと日本の関係において記念すべき節目である今年、プリーア大使へのインタビューができたことは重要かつとても喜ばしいことだ。 このインタビューでプリーア大使は、メキシコと日本の二国間関係の歴史と今までの成果を振り返っている。また、今後の課題についても語っている。そのテーマは幅広く、 貿易、商業、文化発展、女性のエンパワーメントなどに及んでおり、メキシコと日本両国間の関係をより強化する潜在的な機会があることにも触れている。 質問:メキシコと日本は今年、外交関係樹立135周年という記念すべき節目を迎えます。母国メキシコ、駐日大使館及び駐日特命全権大使としてどのようにお考えですか。 プリーア大使:まずはメキシコと日本の関係は この135 年よりもはるかに古いということをお伝えしておきます。135年前の日本はあらゆる点において今日、私たちが知っている日本の姿がありました。 過去135年間で日本は大きく変化しましたが、それでもほぼ同じ枠組みを保っていると言えます。 メキシコは135年前のままではありません。メキシコは実際には1821年に独立を果たした独立国家です。 まず、メキシコは1821年にスペインから独立しました。しかし、メキシコと日本の関係、そして両国のつながりは400年以上前に遡ります。 歴史的記録によれば「日本人が初めてヨーロッパと接触したのはメキシコ経由だった」という発見にいたります。これはとても興味深いことです。 アジアとメキシコの間の貿易ルート、特に日本が関係する貿易ルートには興味深い歴史があります。 この両国の関係は、スペインのガレオン船が太平洋を横断し、メキシコ、フィリピン、中国と日本の港を結んだ16世紀にまで遡ることができます。 その関係は直線的ではありません。ここから始り、その後135年も400年も変わらずに継続してきたというわけでもありません。この関係は人と人との関係には当てはまりませんし、国ごとに異なる時があるため、国同士の関係にも当てはまることではないでしょう。 ですがメキシコでは、このつながりの連鎖をできる限り、豊かかつ強いものにすることに最善を尽くしたいと考えています。 もし、あなたが大使であったとしたら、大きな記念行事を行うときに、最大限、重要かつ価値あるものとしなければなりません。また、それは大使であるあなたの責任になります。 繰り返して申し上げますが、大使としての責任はその連鎖の一部にすぎないということです。大使としては自分がスターであるなどと考えることはまったくできません。主役はあくまでもメキシコと日本の関係です。そのために大使は両国関係をさらに強化し、良好にし、さらに両国を近づけるためにこの国に駐在しているということです。 質問:外交関係樹立135周年を祝う今年、大使館が外務省と協力して計画している特別なイベントはありますか? プリーア大使:はい、このご質問はいいですね!確かに、さまざまな出来事が渦巻いている中、メキシコにとってひときわ注目を集めるイベントが開催されています。 それは東京国立博物館での特別展「古代メキシコ:マヤ、アステカ、テオティワカン」展です。これは、これまで世界中でこの規模で開催された展示会の中で最大かつ最も包括的な展示会の1つです。これはメキシコが開催する世界最大の展覧会とも言えます。東京では6月16日から展覧会が始まり、10月には九州の九州国立博物館に移動して展覧会を開催し、その後、大阪の国立国際美術館で展覧会を開催いたします。 この展覧会の重要性を申し上げれば、日本中を巡回することによって、開催される多くの博物館・美術館への来館者があるということです。それによってメキシコの歴史を振り返り、また将来を見据えることになり、記念すべきことを象徴していくこととなります。 この展覧会では陶磁器、彫刻、宝飾品など約140点の所蔵品を展示いたします。…

豊かな声量と美声のバリトン、村田孝高がマクベスを歌う!

シェイクスピア原作、ジュゼッペ・ヴェルディ作曲 オペラ「マクベス」上演のお知らせ 公演日: 8月26日(土) 場所: 新宿文化センター 大ホール 〒160-0022 東京都新宿区新宿6-14-1  電話:03-3350-1141 指揮: 米津俊広演出: 園江治キャスト: 合唱: 新宿オペラ合唱団演奏: 新宿オペラ管弦楽団主催: 新宿区民オペラ後援: 新宿新聞社 チケット代金: 5000円(全席自由) チケット予約: 村田孝高後援会 FAX :0557-68-1180…

第16回ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクール優勝記念 前田妃奈 ヴァイオリン・リサイタル

昨年、ポーランドで開催された第16回ヴィエニアフスキ国際ヴァイオリンコンクールで、日本の音大生、前田妃奈がグランプリを獲得したことはまだ記憶に新しい。7月27日には、東京、紀尾井ホールで優勝記念リサイタルを開催した。期待の新人ということもあり、名ヴァイオリニストの徳永二男、音楽評論家などもコンサート会場に顔を揃えた。 前田妃奈がこのリサイタルのために選んだプログラムは以下の通り。 前田妃奈は、活き活きとした熱い表現をもって、これらのプログラムを弾きこなしていた。高校生時代から豊かな表現力が注目されている若手ヴァイオリニストだが、この優勝を期に更に成長した姿を垣間見ることができた。 現在、前田妃奈が使っているのは、2022年8月31日より日本財団から貸与されている1715年製ヴァイオリン、ストラディヴァリウス「ヨアヒム」だ。これはハンガリーの名バイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒムが愛用していることでも知られている名器だ。 まだ前田とコンビをくんで1年程のストラディヴァリだが、とても相性がいいように思えた。 第16回ヘンリク・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールに出場した機会に知り合ったというピアニストのグレッグ・スクロビンスキも素晴らしい演奏を披露し、若手二人による息の合った演奏にほぼ満席の会場は沸いた。 前田妃奈は今、精力的に演奏活動を行い、世界各地でコンサートを開催している。 まさに期待の大型新人だが、その素顔は天真爛漫だ。パンフレットの冒頭に記載した彼女自身によるメッセージも若々しく、また、コンサートの最後の挨拶にも前田妃奈の性格の良さが現れていた。 今から次のコンサートが待ち遠しい新人ヴァイオリニストの誕生だった。 前田 妃奈  大阪府生まれ。4歳よりヴァイオリンを始め、東京音楽大学付属高等学校を経て、東京音楽大学に特別特待奨学生として在学し、現在、小栗まち絵、原田幸一郎、神尾真由子の各氏に師事。2022年10月開催の第16回ヘンリク・ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクール(ポーランド)優勝同時に4つの特別賞を受賞。第67回全日本学生音楽コンクール全国大会小学校の部第1位。第16回クロスターシェーンタール国際ヴァイオリンコンクール(ドイツ)14歳以下の部第1位、併せてヴィルティオーゾ賞、Forderpreisを受賞。2019年第88回日本音楽コンクール第2位及び岩谷賞(聴衆賞)。2020年第18回東京音楽コンクール弦楽部門第1位及び聴衆賞。その他、霧島国際音楽祭賞、松方ホール音楽奨励賞など、国内外のコンクール、オーディション、マスタークラスで多数の賞を受賞。11歳より、関西フィルハーモニー管弦楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団など関西の主要オーケストラ、東京交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団他とソリストとして共演。公益財団法人江副記念リクルート財団第48回奨学生。

今井信子スペシャル~傘寿記念演奏会~

世界的ビオラ奏者、今井信子の傘寿記念のコンサートが開催される。今井信子は現在、水戸室内管弦楽団メンバー、ジュネーヴ音楽院とアムステルダム音楽院の教授を務めながら、世界各国で演奏活動を行っている。 日時: 2023年8月18日(金) 19:00開演  会場: 東京サントリーホール 大ホール 出演 指揮:山田和樹 ヴィオラ:今井信子 ピアノ:伊藤恵 ヴァイオリン:竹内鴻史郎 小樽ヴィオラマスタークラスAlumni Nobuko Imai Specialオーケストラ 曲目 料金 S:9,000円  A:7,000円  B:5,000円 チケットの購入は:

奇跡の展覧会 「古代メキシコ-マヤ、アステカ、テオティワカン」東京国立博物館で開催

今年は日本とメキシコの外交関係樹立135周年になり、そうした長い良好な関係を象徴する様な素晴らしい展覧会が現在、東京国立博物館で開催されている。 メキシコの古代文明が始まったのは紀元前15世紀と考えられている。その後、スペインに侵攻によってマヤ文明が植民地化されるまでの歴史的な「文明」をこの展覧会では見ることができる。 展覧会は以下の4つの章によって構成されている。 第一章:古代メキシコへのいざない 第二章:テオティワカン 神々の都 第三章:マヤ 都市国家の興亡 第四章:アステカ テノチティトランの大神殿 メキシコの古代文明に触れてみて、一概にその感想を述べるのは余りにも難しい。しかし、あえていうのであれば、メキシコの人達は古代から自然に感謝し、神を崇め、自然の恵みによってもたらされる生活を楽しんできたのではないだろうか。 高貴な人々の石像には、豊穣の神とされるトウモロコシ神の姿を感じさせる姿で作られている。実際に、王侯貴族は子供が生まれるとトウモロコシ神に似せるために頭蓋骨を細長くするように矯正されていたらしい。この展覧会のために初めて日本に来た「赤の女王(レイテ・ロハ)」にもその雰囲気が感じられる。 「赤の女王」は、発見されたときに赤い辰砂に覆われていた為、その名前が付けられた。この女性は、おそらく埋葬された状況からも、パカル王の王妃であろうと考えられている。その姿は神々しく、女王の頭はやや細長く表現されている。初めて目にするその姿には畏敬さえも覚える。 また、多くの石偶、石碑、土器なども数多く展示されている。オルメカ様式の石偶はジャガーと人間の姿を併せ持つ。幼児にも見える顔は特徴的だが、とても可愛らしい。球技をする人の土偶は、躍動感にあふれている。食料源を多様な動植物に依存していたテオティワカンでは、そうした生活様式は土偶、土器等にも表れており、鳥形土器は、奇抜なアクセサリーを沢山つけたアヒルの形をしている。きっと古代の人達はこの土器を使うことを楽しんでいたのだろう。 メキシコは今も発展し続けている国であり、ラテンアメリカのリーダーとしての役割も担っている。それはこうした古代文明の優れたDNAを現代メキシコ人も引き継いで、常に自分たちの「文明」を創造し続けているからではないか。是非とも見ていただきたい展覧会だった。 HerseyShiga Globalでは、メルバ·プリーア駐日メキシコ大使のインタビューも掲載。そちらも併せてお読みください。