若い才能が集まり、チェロ・フルート・ピアノによる室内楽コンサート開催〜駐日オランダ王国大使館〜

アマチュアのチェリストでもあるジョーン・ミッチェル・ファン・デル・フリート駐日オランダ大使夫人はこの度、東京在住のチェリスト、橋本ジェシカと共に海外と日本にルーツをもつ児童、学生による室内楽コンサートをオランダ大使館公邸で開催した。

インターナショナルスクールの児童・生徒が招かれたオランダ大使公邸
インターナショナルスクールの児童・生徒が招かれたオランダ大使館公邸

コンサートに出演した児童・生徒たちは日ごろの成果を発表する機会に恵まれたことに感謝し、緊張しながらも多くの聴衆を前にのびのびと演奏を披露した。当日のプログラムはバロック、クラシック、現代音楽を取り入れ、バラエティ豊かに組まれていた。

最初に演奏された伝統的なアイルランド民謡「モ・ギレ・マー(すばやき戦士)」は、フルーティストのデイブ・ドリュー(ブリティッシュ・スクール初等音楽・舞台芸術責任者)とアネリーゼ・チャン(ブリティッシュ・スクール、ピアノ教師)と共に11人のチェリストが協演した。

オランダ大使公邸にて行われた室内楽コンサート
オランダ大使公邸にて行われた室内楽コンサート
アルベルト・ピッツォ作曲のソロピアノ「カテドラル」を演奏した井上ルークアーサー龍太郎
アルベルト・ピッツォ作曲のソロピアノ「カテドラル」を演奏した井上ルークアーサー龍太郎

続いてはアルベルト・ピッツォ作曲のソロピアノ「カテドラル」というノートルダム聖堂に捧げられた崇高とも言える作品が演奏された。この曲は卒業生で現在は東京大学に通う 井上ルークアーサー龍太郎 がピアノで表現したが、一瞬、会場内に息をのむような空間を作り出していた。

また、このコンサートのハイライトには、チェロ・アンサンブル「Prelude a la nuit」が選ばれた。この曲はブリティッシュ・スクール・チェロ・アンサンブルの指揮者としても活躍する佐藤心音がこのコンサートのために作曲した。

終演後、ピーター・ファン・デル・フリート大使夫妻から出演者への祝辞があり、それに続いてジョーン夫人手作りのクッキー、カップケーキ等による楽しいティータイムとなった。

好天にも恵まれ、オランダ大使館の広いお庭で遊ぶ子ども達の姿も見られた。ティータイムでの手元に置かれたナプキンはバニーの形におられており、皆が長く寒かった今年の冬がやっと終わり、春が訪れていることを感じさせた。

日本には数多くのインターナショナルスクールがある。この度は、アメリカンスクール・イン・ジャパン、ブリティッシュ・スクール・イン・ジャパン、聖心インターナショナル・スクール、セントメリー・インターナショナルスクールなどで学ぶ児童、学生とその卒業生が集まった。

インターナショナルスクールで学ぶ児童、学生にとっても、こうして他校と交流する機会は決して多くはないので、互いの交流をより深める上でもまたとない機会となった。

ジョーン・ミッチェル・ファン・フリート夫人と橋本ジェシカは、「音楽の持つ力」に焦点を当てたイベントを何度も開催してきている。

中でもロシアのウクライナ侵攻による被害者を救済するために昨年4月に企画したチャリティーコンサートは、大きな成果を出した。今、最も人気のあるチェリスト佐藤晴真をゲストに迎えたこのコンサートでは、230万円に上る寄付金を集めることができた。この募金は「国境なき医師団」等を通じて、全額ウクライナへの人道的支援に寄付された。

駐日オランダ王国大使夫人と橋本ジェシカさんが企画した室内楽コンサート
駐日オランダ王国大使夫人と橋本ジェシカさんが企画した室内楽コンサート

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