國學院大學博物館で開催中:特別展「日本・ベルギー修好160周年記念 ―美と知の交流の軌跡―」
今年、天皇皇后両陛下によるご訪問も実現したベルギーは、日本と長期に亘るとてもよい関係を築いている。
この友好な関係の開始は幕末にさかのぼる。1865年12月、初のベルギー人外交官オーギュスト・ド・キント・ローデンベーグが来日し、数か月におよぶ交渉の結果、1866年8月1日にベルギーと日本は日本の長応寺において「修好通商航海条約」を締結する。以来、日本とベルギーの交流が開始された。


この展覧会は「美」と「知」をキーワードとし、國學院大學の協定校でもあるベルギーのルーヴェン・カトリック大学との共催、 駐日ベルギー大使館の後援のもとに企画開催された。ベルギーと日本の良好な関係を時間軸にそってみていくことができる。

160年前に締結された「日白修好通商航海条約批准書原本」などの貴重な原本を含む外交に関わる資料の展示も充実しており、また、この展覧会のために初めて里帰りした明治天皇御寄贈の工芸品などにも目を見張る。しかし、ここでの注目すべき美術品は、ベルギー王立美術歴史博物館所蔵の浮世絵ではないか。江戸時代に作られたとは思えないほど、保存状態がよく、ベルギーと日本が初めて交流を始めた当時を思い起こさせる。これらはどれも日本人ならかなり親しみのある浮世絵作品であり、思わず足を止めて見入ってしまう。
また、ベルギー・シュルレアリスムにも関わったドートルモンの作品が鑑賞できることも注目に値する。ベルギーを代表する詩人であり、ベルギー・シュルレアリスムにも関わったクリスチャン・ドートルモンが創造した「ロゴグラム」は、言語の探求の過程で漢字をはじめとする東洋の文字にも関心を持ったことから始まる。日本の書にもみられるような字を崩して即興で描いていく「ロゴグラム」の存在は、音を表記するアルファベットを使う言語圏にも影響を与えている。言語と文字という新たな関係性を改めて見つめることができる作品だ。


6月28日まで開催される本展を、ぜひともご鑑賞いただきたい。
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