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ペルー独立201年目を祝って

ペルーと日本の二国間関係について 7月28日、ペルーは独立201周年を迎える。その日を祝い、歴史を振り返るのにふさわしい瞬間だ。独立闘争の真っ只中に生まれた国であるペルーの人々は、初期の共和国の時代に、正義への願望を伝え、その子孫のための発展を願ってFirme y Feliz porlaUnión¨(「団結による安定と幸せ」)というモットーを示した。 この急進的な野心とさえ言える希望は、決して忘れられることはない。古くからペルー人はその言葉を自らの使命として理解してきているからだ。ペルーの歴史家ホルヘ・バサドレの言葉を借りれば、「ペルーを人々にとって豊かな故郷にするという憧れの実現の為、常に積極的に探求を続けた」ということだ。 独立201周年を迎えるペルーは、常に人権を遵守し、社会的に包摂的であり、自由貿易と外国投資を促進し、持続可能な開発に取り組む新興経済をめざし、安定した民主主義国家として世界に目を向けている。 アンデス文明の発祥地であるペルーは、その社会におおらかさをもって受け入れてきた、重要な移民の流れも、今に受け継いできている。典型的な例は、ラテンアメリカで2番目に大きいペルーの日系人コミュニティだ。このコミュニティは、ペルーの文学と視覚芸術の主要人物にも貢献している。 我が国ペルーは、多国間体制の強化を支持し、ルールに基づいた国際秩序と国際法の厳格な遵守を、国家間の関係を導くための核であり、原則と見なしている。この観点から、ペルーは国民の利益の為にも、その開発のレベルを上げることを目指している。そうした趣旨を持ち、ペルーはいくつかのフォーラムへの積極的な参加を続けている。アジア太平洋地域においては、ペルーはAPECのメンバーであり、太平洋同盟とCPTPPでの議長職は2024年に3回目となる。また、日本との経済連携協定(EPA)や、中国、米国、欧州連合との協定を含む22の自由貿易協定にも署名している。同じ目的でも、ペルーは現在、経済協力開発機構(OCDE)への加盟に向けて取り組んでいる。 2023年、ペルーと日本は外交関係樹立150周年を迎えるが、両国の友情はすでに戦略的協会(2016)のレベルに達したとも言える。これに関連して、両国は、現在EPAの一部である投資促進協定、および二重課税防止条約に署名している。 ペルーと日本の友情の道のりは、地理的な距離にもかかわらず、深まり続けて幸運な収れんに至るといってもよい。日本にとってペルーは信頼できるパートナーであり、その経済は、いくつもの分野で共通の関心を分け合っている。その分野は農業、伝統的な鉱業、インフラセクター、および希土類材料などで、いずれもビジネスを生み出すための豊富な機会だ。 こうした日本との深いつながりをもって、7月28日の独立記念日に、ぺルー政府を代表して、日本での独立記念日の祝典に皆様をご招待いたしたい。 ペルー、万歳。 団結による安定と幸せを! 2022年7月28日 東京にて ペルー共和国                    セサル・ロドリゴ・ランダ・アロヨ閣下  【関連記事】 ようこそ!新任ペルー大使が語る「ペルーの本当の魅力」とは? 変化する時代に。お疲れ様と初めまして

虚心会 太田慧香 個展のお知らせ

虚心会とは、「虚心坦懐」という言葉より、竹のように素直な心で絵画を学ぼうという志を大切にして開かれた画塾だ。 初代太田秋亭(湘山)から数えて、現在は太田慧香が4代目を継ぎ、その伝統を守っている。 太田慧香は、日本画家として自らの画業に向き合いながら、国内外を問わず、多くの弟子も育てている。その中には、駐在外交官、大使夫人も多い。太田慧香の画塾に通うことで、真剣に日本画の世界と向き合い、本当の日本の美の世界を知るに至ったという外国人も少なくない。 この度、太田慧香は「共に生きる」―自然の寄り添いーと題した個展を開催する。 この個展には、コロナ禍や海外の国々との問題などの困難に向き合い、その中から互いに手を取ることの大切さ、雄大な自然への感謝と回帰、輪廻転生といったに大きなテーマに改めて向き合った日本画家の熱い思いが込められている。 四季の移ろいに合わせ、繊細なタッチで描かれた日本画の数々、水墨画の深淵な世界に改めて日本美術の奥の深さを感じる。伝統と格式に支えられた日本の美の世界を見て頂きたい。 展覧会の詳細は: 場所:セイコーハウズ銀座ホール(旧 和光本館) 東京都中央区銀座 4-5-11 03-3562-2111 銀座駅[A10]から徒歩約0分 会期:9月1日(木)~9月11日(日)迄 画家本人在廊: 時間:午前10時30分から午後19時まで  最終日は17時まで お問い合わせは: 虚心会画廊 代表 齋藤明宏 165-0032 東京都中野区鷺宮1-27-11 TEL & FAX 03-3330-1565…

素敵なジャズナイト 駐日アンゴラ大使館で開催

アンゴラ大使夫人と各国の多彩な大使夫人たちが協力。ゲストを楽しませる。 新型コロナウィルス感染拡大の第七波が襲う直前、アンゴラ大使館でジャズナイトが開催された。 スウェーデン大使夫人アンナ・ヘーグベリのクリスタルなヴォイスとベネズエラ大使夫人のエリカ・コロンの艶やかなソプラノに大使夫人たちのコーラス、ギター、パーカッション等の演奏が加わり、素晴らしい演奏を繰り広げた。 このジャズナイトの企画運営の陰には多彩な大使夫人たちの活躍があった。 ジャズの名曲の数々を歌ったアンナ・ヘーグベリは、ストックホルム音楽大学で学び、世界各地でも演奏しているプロのジャズ歌手だ。日本でもジャズバンドのボーカリストとしてコンサートを度々開催している。 共演のソプラノのエリカ・コロンは、指揮者の井上道義など日本を代表する巨匠に認められた名ソプラノだ。現代音楽のオペラの難しい役柄もこなし、さらには障がい児のための教育にも心血を注ぐ。 また、出席したインドのグンジャン・ヴァルマは、駐日インド大使夫人であるが、彼女の名刺には「大使夫人」という表記はない。「アーティスト」と書かれているだけだ。グンジャン夫人は夫の転勤に伴って各地のアートを学び、現代美術のアーティストとして活躍している。ミクストメディアなどを取り入れた斬新な作品作りは評価が高い。 また、このジャズナイトを企画したアンゴラ大使夫人のマリア·デ·ファチマ·シャビエル夫人は画家としても活動し、マーケティングでもキャリアを積んでいる。マーケティング·広報、イベントの構成に関しては、オランダ大使夫人のジョーン·ミッチェル·ファン·デル·フリート夫人は、オリンピック、ワールドカップも手掛けたプロ中のプロだ。 こうした夫人たちの活動により、各国の文化が日本に紹介されていくことは本当に素晴らしい。このブリリアントな夫人たちの活動に今後も期待したい。 【関連記事】 アンゴラ大使館クリスマス·パーティ スウェーデン出身のジャズ·ボーカリスト、アンナ·ヘーグベリと仲間たち 画家として 「私の作品作り」 インド大使夫人 グンジャン·ヴァルマ

TICAD8まで1ヶ月:モハメド・エルーミ駐日チュニジア大使にインタビュー

TICAD8(第八回アフリカ開発会議)を前に、モハメド・エルーミ駐日チュニジア大使にインタビュー 世界中で起きている新型コロナウィルス感染拡大ですが、この課題にはチュニジアはどう対応してきましたか? 駐日チュニジア大使館としては、世界的なこのパンデミックによって引き起こされた課題を克服するために最善を尽くしてきました。しかし、最初は困難があったと言えます。 現在も外交に携わる全ての人々、また各国にとって難しい状況といえます。チュニジアは、新型コロナウィルス感染拡大が始まった当時、2020~2021年を任期とする安全保障理事会の理事国でした。任期中、チュニジアは、いかなる武力紛争も停止し、新型コロナウィルス感染拡大と闘うために、国際社会の一員として最大の努力も捧げるという決議案をフランスと共に提出した主導国の1つでした。この決議案は全会一致をもって可決されました。  チュニジアでの状況ですが、当初はそれほど深刻ではありませんでした。私も2020年夏に家族と一緒にチュニジアに戻ることができたことを覚えています。当時はまだ人々はマスクを着用しておらず、まるで何事もないかのようであり、社会状況はかなり正常に近いものがありました。しかし、2021年の夏には感染のピークが訪れ、本当に深刻な状況に陥りました。その状況は南ヨーロッパ、イタリア  、フランスに匹敵し、毎日200人前後の死者 がでました。  そのため、ワクチン接種の推進に軍隊を動員し、必要な措置を講じました。幸いなことに、こうした状況を克服することができ、現在は正常な状況に戻っています。 感染者がゼロの日もあります。国境は再開され、予防接種を受けた人は制限無しで、またワクチン未接種の人はPCR検査を受けるだけで入国できます。チュニジアはすでに世界中から、特にヨーロッパから100万人以上の観光客を受け入れています。  駐日チュニジア大使館としては、他のすべての大使館と同様に、コロナ禍に応じた活動を試み、最新のテクノロジーがどれほど重要であるかを理解しました。我々は、今年8月27、28両日にチュニジアで開催される第8回アフリカ開発会議 (TICAD8) の準備プロセスとして、日本の政府初め関係各所と、複数のオンライン会議を開催しています。チュニジアが在京アフリカ外交団 (ADC) の一員であることはご存じの通りです。  チュニジアは世界経済フォーラムでは、アフリカで最も競争力のある経済国として言及されました。チュニジアの経済を際立たせる特徴や日本にとって商業的、ビジネスの関心となるものは何でしょうか。 2010年12月、チュニジアで第2回日本・アラブ経済フォーラムが開催されたことはご存じでしょう。チュニジアはアフリカとアラブ・地中海諸国の一員であり、その文化の中にはさまざまな側面を持っています。その中でチュニジアは常にこの地域に対する日本のイニシアティブを推進し、支援してきており、アラブ諸国中で、このフォーラムの初のホスト国となりました。100人以上の日本の経済界の代表をお迎えし、素晴らしい成功を収めました。 「日本・アラブ·ビジネス·フォーラム」は、サミットではなく、閣僚級会談です。当時、日本側の代表団は外務大臣と経済産業大臣がともに議長を務め、強力なビジネス代表団が参加しました。今回は、岸田首相が日本の代表団の議長を務めることを期待しています。 先ほども申し上げましたが、チュニジアは2つの大きな会議を準備しています。まず、アフリカの各国首脳が集まる全体会議、サミットです。岸田総理、チュニジア大統領、共催の国連事務総長、UNDP(国連開発計画)局長と、今年のアフリカ連合の議長国であるセネガルも参加します。非常に重要な本会議で、首都のチュニスで開催される予定です。  2番目の重要なイベントは、主要ホテルで開催されるビジネスフォーラムです。チュニジアでの商機、また、日本、チュニジア、アフリカ間の三角協力を展開するために、日本のビジネス関係者がチュニジアを訪れることを期待しています。 ご指摘の通り、チュニジアの経済は非常に競争力を持っていますが、新型コロナウィルス感染拡大の影響、ロシアのウクライナへの侵攻もあり、厳しい状況下にあります。ご質問にお答えするなら、経済資産がチュニジアの経済競争力を高めていると言うことができます。 これは日本とよく似ています。日本同様、チュニジアも豊かな天然資源には恵まれておりません。ですがチュニジアでは、それを神からの恵みと考えています。なぜなら、豊かな天然資源がないからこそ、日本のように人的資源に投資するのです。チュニジアの発展の柱はチュニジア共和国初代大統領であったブルギバによって定められました。彼は次の3つの柱を国の礎としました。          第一の柱: 全ての人に教育を            第二の柱: 全ての人に健康を           第三の柱: 女性の参画とリーダーシップを これらの柱は、チュニジアモデルと呼ばれる財産の一つです。 また、第2の財産と言えるのは豊かな自然です。チュニジアは地中海の中心に位置し、戦略的に恵まれた立地にあります。これは私たちにハブとしての役割を与え、とりわけ日本、ヨーロッパ、アラブ諸国、そしてアフリカの国々にとっての、一種の玄関口となっているのです。 ご存知の通り、1995年にチュニジアは地中海沿岸の国として初めてEUと自由貿易協定を結びました。…

大使の食卓(1) アルジェリア

世界最小のパスタであるクスクス。世界中で広く食されているが、中でもマグレブと呼ばれる地域(アルジェリア、チュニジア、モロッコ等)では代表的な料理だ。特にアルジェリアではクスクスを「タアム(たべもの)」と呼び、主食となっている。  この度、カティ駐日アルジェリア大使の食卓を拝見することができた。ふるまわれた料理はもちろんクスクスであり、その味はまさに絶品。駐日アルジェリア大使館で約30年にわたって本場の味を再現してきた大使館の専属シェフにそのレシピをお聞きした。 ラム肉、玉ねぎ、にんじんなど、具材はすべて簡単に日本のスーパーマーケットで購入できるものばかり。ぜひとも自宅でアルジェリア大使の食卓を再現していただきたい。 (特別レシピをご提供いただいたカティ駐日アルジェリア大使およびアルジェリア大使館の皆様のご協力に心からの御礼を申し上げます。) アルジェリア大使館 特別レシピ 「クスクス」 材料: 作り方: クスクス ソース: これで完成です。このソースを先ほどのクスクスにかけてお召し上がりください。 【関連記事】