ポストコロナのツーリズムとは?『太平洋同盟Alianza del Pacíficoによる観光振興』

ポストコロナのツーリズムとは?『太平洋同盟Alianza del Pacíficoによる観光振興』

この度、2023年度の活発なツーリズムへの誘致を目的としたセミナーがペルー大使館で開催された。参加したペルー、メキシコ、コロンビア、チリの4か国は太平洋同盟(Alianza del Pacífico)を構成している。 太平洋同盟は3つの「統合の力」を発揮することを目的としている。その3つとは、 2011年に太平洋同盟が構成されて以来、外国投資誘致、ビジネス振興においては競争力のある様々な優位性を提供することができている。その結果として、この同盟に参加している4か国は、ラテンアメリカ及びカリブ地域において重要な地位を確立してきた。経済的競争力がある国々としてゆるぎない評価を得てもいる。そうした評価もあり、太平洋同盟加盟国はすでに世界80カ国以上と協定を締結し、アグリビジネス、製造業、鉱業、サービス業などを含む各分野のモノとサービスの輸出において世界的にも高い割合を示すようになった。 そうした国家を超えた発展を可能とした太平洋同盟加盟国は、ビジネスの活性化とさらには雇用の創出を可能としてきた。 コロナ禍がやや収まった現在、人々の注目はラテンアメリカおよびカリブ諸国への旅行に向かっていることは確かだ。太平洋同盟では日本におけるラテンアメリカ諸国およびカリブ地域への観光客の誘致を重視しており、航空会社、旅行社などとコラボしながら、日本からのツーリストの本格的な誘致に乗り出してきている。 太平洋同盟に加盟している国々には、魅力的な観光資源が多い。人々に感動をもたらすツーリズムに適した都市、自然、食、体験が満載だ。メキシコには、アステカ帝国の都でもあり、あらゆる時代を今もまだ感じることのできるメキシコ・シティがある。また、そのわずか50キロ北にはテオティワカン遺跡があり、観光には非常にアクセスがいい。この遺跡もまた世界遺産にも登録されている。コロンビアは大自然に恵まれ、多種多様な野鳥、昆虫の生態、蘭などの鑑賞ができる。首都メデジンには世界的に有名な画家、ボテロが制作した彫像が点在する公園、メデジン・カテドラルなどがあり、観光客には見逃せない地域だ。ペルーに至っては世界のツーリストの憧れとも言えるマチュピチュ遺跡、ナスカの地上絵などが存在し、世界のツーリストの憧れの地でもある。また、日本へのおいしい食品の輸出で知られるチリに代表されるように、極上のワインの産地でもあり、海の幸もおいしく、食事への期待は大きい。 こうした観光資源を最大限に活かすため、日本からよりアクセスしやすいよう、フライトの増便、航空便の接続などにも最大限の配慮が示されている。確かにラテンアメリカ、カリブ地域には今迄は遠いというイメージが先行してきた。しかし、その魅力を知れば、誰もが訪れてみたい地域だ。 外国投資の直接誘致において、ある程度の成功を収めつつある太平洋同盟が次に目指すものは、日本を含むアジアからのツーリズムの誘致だ。また、日本もまた、今迄訪れることが少なかったラテンの国々への旅に大きな期待を持っている。ラテンアメリカおよびカリブ地域については、日本人は「地球の反対側」という表現をしてきた。今、新たな体験とツーリズムを求めて、地球の反対側に行く時が来たと言える。 太平洋同盟 Pacific Alliance Alianza del Pacífico についてはこちらから。 【関連記事】

一般社団法人日本ラテンアメリカカリブ振興協会 本当のキューバの魅力を紹介:「カリブ海のリズム〜キューバの魅力〜」

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キューバの歌手カルロス・セスペデスと音楽バンドによる演奏、プロのダンサーによるダンスレッスン (サルサ、ルンバ、チャチャチャ)を楽しもう!駐日キューバ大使館の協力により本場のキューバ料理とお酒を味わうチャンス。キューバの特産品も販売。 日時: 2023 年 2 月 4 日土曜日 12:00-16:00 (開場は午前 11 時 30 分) 場所:〒105-7590 東京都港区海岸 1-7-1  東京ポートシティ竹芝オフィスタワー8F 竹芝ポートスタジオ(竹芝駅徒歩 2 分、浜松町駅徒歩 4 分、大門駅徒歩 5 分) ドレスコード:スマートカジュアル 参加費: 申し込み:下記リンクよりお名前、人数、メールアドレスをご入力の上、お支払い方法をお選び下さい。 https://forms.gle/kUU2w634msrpaH3j8 このイベントで集められた資金の一部はキューバの福祉組織に寄付され、経済的な困難にある人々の教育に使われます。 新型コロナウイルス感染症対策:会場では検温、手指消毒、マスク着用。 新型コロナウイルス感染症による大規模災害や政府による新たな制限措置が発令された場合、イベントは中止。中止の際は、イベントの準備費用と料金の払い戻しにかかる銀行手数料をカバーするために、入場料の半額を払い戻します。 ご質問またはご質問:info@japolac.com まで 主催:一般社団法人日本ラテンアメリカカリブ振興協会(JAPOLAC) 〒104-0045 東京都中央区築地 4-12-2-806 TEL:(日本語) 03-6264-3858 、(英語、スペイン語)03-6264-3859  メール:info@japolac.com  HP: https://japolac.com/jp 協力:駐日キューバ共和国大使館 スポンサー:

アフリカと日本の子供たち異文化交流会音楽で広がる友情の輪

アフリカと日本の子供たち異文化交流会音楽で広がる友情の輪

中東、アフリカ諸国の大使館関係者を中心として、異文化交流を続けている日本中近東アフリカ婦人会(NCAF 会長:小池那智子)は、この度、ラルビ·カティ大使及びファヒマ·カティ夫人の全面的な協力の下、アルジェリア大使公邸で児童合唱団「どんぐりのド」と共に、音楽を楽しむ会を開催した。 「どんぐりのド」は、渋谷区西原周辺及び中野区南台周辺の幼児から中学生を中心に活動する児童合唱とリトミックのグル―プとして1999年に設立された。その20年以上に及ぶ歴史において、声を出して歌い、身体で音楽を感じる活動は、子供達の豊かな感性を高めると、とても高く評価されている。 今回のイベントには、アルジェリア、エチオピア、ジンバブエ、マリ等合計6ヵ国、8名のアフリカの子供達が参加した。最初の自己紹介では、「どんぐりのド」の子供達もアフリカ側からの子供達もとても緊張していたが、最初に日本のわらべ歌「じっちゃこばっちゃこ」を一緒に歌い、向かい合って軽快に手拍子をお互いに取る「手遊び」をするうちに、すっかり打ち解けていった。同席してくださった大使ご夫妻も歌と輪に入ってくださり、子供達と一緒に手遊びをして下さった。 「どんぐりのド」のレパートリーは広く、どれもがとても楽しい。「赤い鳥小鳥」                   「七つの子」「靴が鳴る」など日本人なら誰もが知っている名曲が演奏されたが、どれも易しいメロディーであり、アフリカ側の子供達もすぐになじみ、一緒に歌の輪にくわわった。続いて演奏されたのはアフリカの人々の間で広く歌われている「ショショローザ」だ。これはアフリカ側の子どもたちがのびのびと、どんぐりのドの子供達と一緒に歌った。最後は「鬼のパンツ」を振付も交えていっしょに歌った。この曲はイタリアの名曲「フニクリフニクラ」をベースにしており、外国人にもなじみやすい。その振り付けは、パンツをはく動作などのユニークで、どの国の子供達も大喜びだった。アンコールは鳴りやまず、予定時間をすぎても、何度も繰り返して「鬼のパンツ」を子供達は歌い踊った。 演奏を楽しんだ後は、アルジェリア大使夫人によるおやつの時間が準備された。初めていただくアルジェリアのお菓子はとてもおいしく、日本の子供達も大喜びだった。 会が終わったとたんに「今度はいつやるの?」とあどけない瞳を輝かせて聞く子供達も多く、次回の活動への期待は大変大きい。 アフリカ諸国と日本の子供達の交流は、大きな思い出を子供たちの心に残した。こうした楽しい思い出を外国の子供達と持つことは、将来、とても大きな意味を持つのではないか。共に歌を歌い、踊り、手を取った仲間たち。そうした思い出を共有する人々は、将来、お互いに戦うことはない。それこそが音楽の持つ力かもしれない。 今、ウクライナへのロシアの侵略は世界を大きく変えている。それは決してよい方向への変化ではない。平和で、互いを尊重できる世界が我々にとっては理想ではないか。 どんぐりのド、日本中近東アフリカ夫人会とアルジェリア大使夫妻が企画したこの小さな活動は、子供達の心に小さな平和と語らいの芽をもたらしたとも言える。異文化交流が本当に大切な理由とは、将来、互いに理解し、平和を守ることに繋がることだからではないか。 参加者の期待にも応えるべく、次回の活動も是非ともやっていただきたい。

スウェーディシュ·ジャズ·ナイト

スウェーディシュ·ジャズ·ナイト

スウェーデン大使館チャリティコンサートを開催 スウェーデン出身のジャズシンガー、アンナ·ヘーグベリは現在、東京を中心にコンサート活動を行っている。ペールエリック·ヘーグベリ·スウェーデン大使の夫人でもあるアンナ·ヘーグベリは、この度、認定NPO法人ファミリーハウスへの支援のため、「歌う言語」と言われる美しいスウェーデン語でジャズを演奏した。 O.A.S.E.Sと名付けられたバンドは、それぞれが自己のバンドリーダーでありながら、この夜の演奏のために集結した。ヨーロッパ、アメリカ、日本出身のジャズプレイヤーはそれぞれの個性を活かし、テクスチャーを組み合わせた素晴らしい演奏を繰り広げた。 認定NPO法人ファミリーハウスは、1991年に設立され、以来、遠方の自宅を離れて都内の専門病院で治療を受ける子どもと家族のための滞在施設を作る活動を行っている。この活動は家族が安心・安全に、家族同士が悩みを話せる場所があり、子どもの看護に専念できるような「もうひとつの我が家」ができたらどんなによいだろうとの考えによって開始された。 当初、ファミリーハウスは、経済的負担の少ない滞在場所という目的が主でもあったが、その後、トータルケアの一環としての役割も期待されるようになった。また、家族の団らんや利用者同士の交流の場として、また専門家を含めたハウススタッフとの交流と見守りは、利用者にコミュニティを提供するようになっている。 このファミリーハウスの活動はボランティアによって支えられている。この夜のコンサートの入場料全額がこの活動に寄附され、今後の活動に役立てられる。 凍てつく夜に開催されたこのコンサートは、心温まる何かを人々に残した。来年もまたアンナ·ヘーグベリのクリスタルヴォイスを聴き、病気の子供たちが安心して家族と過ごせる環境づくりを共に考えて行きたい。 関連記事: スウェーデン出身のジャズ·ボーカリスト、アンナ·ヘーグベリと仲間たち アンゴラ大使館 〜白田道成と素敵な仲間たち〜 チャリティーコンサート開催 秋の音楽会情報(2):寺下真理子 本と音の日曜日 ~朗読と音楽の物語~ Vol.2

【年末年始 ー 美術特集】ぜひ訪ねたい。宝石箱のような美術館  大原美術館

【年末年始 ー 美術特集】ぜひ訪ねたい。宝石箱のような美術館  大原美術館

岡山県倉敷市の美観地区にたたずむ大原美術館は、間違いなく日本が世界に誇る美術館だ。その名作に触れる前に、まずはその歴史を紐解いてみたい。 大原美術館は今から92年前の1930年、日本初の西洋美術を中心に展示する私立美術館として、実業家大原孫三郎により倉敷で開館した。 倉敷紡績のトップを務め、先見の明があると言われた大原孫三郎は、日本美術の収集を中心にしたコレクターでもあった。彼は友人で画家、児島虎次郎が素晴らしい審美眼を持っていることを見抜く。孫三郎は虎次郎の美術品収集に協力、その審美眼が選びだした作品購入の資金を全面的に支援していった。 虎次郎は二度の留学に加え、孫三郎の命を受けても渡欧し、自身も画家として絵画作品の制作をしながら、西洋美術作品をコレクションしていく。彼の持つ日本人としての美的センスと審美眼は次々にすぐれた作品を選び出し、それは孫三郎の期待に沿うものであった。そうして選ばれたエル・グレコ、ゴーギャン、モネ、マティス等などの優れた作品が購入され、倉敷へと旅立って行った。それらの作品群は現在も大原美術館に所蔵され、この美術館の中核をなすコレクションとして、訪れる人々を魅了し続けている。こうして世界的な名画を収集した二人の功績があり、大原美術館は昭和5年(1930年)にその扉を世界に開いた。 いつもこの美術館に行くたびに、そのコレクション群のすばらしさには圧倒される。今回も入り口では児島虎次郎が描いた《和服を着たベルギーの少女》が迎えてくれた。その奥にはクロード·モネの《積みわら》、カミーユ·ピサロの《りんご採り》、ポール·ゴーギャンの《かぐわしき大地》などの名作が並ぶ。 こうした名作の鑑賞を続けながら美術館の中を歩いていくと、長い廊下の途中にはエル・グレコの《受胎告知》が現れる。その素晴らしさは群を抜いていると同時に、1922年にこの作品を見つけた児島虎次郎と、その購入を支えた大原孫三郎の決心とは、偶然と奇跡が巡り合った結果ではないかとさえ思えてくる。エル・グレコの《受胎告知》は今から92年前の昭和5年にこの美術館で公開されている。その後、どれだけ多くの日本人がこの作品を鑑賞し、心を豊かにしていったことだろうか。 大原美術館というと、日本人の多くは「西洋美術の名作を所蔵している」というイメージが大きい。しかし、この美術館は大原孫三郎と児島虎次郎の時代でとどまっていることはない。 戦後に大原美術館の運営は孫三郎の長男、大原總一郎にゆだねられる。總一郎は「美術館は生きて成長していくもの」という信念の下、明治に代表される日本近代の洋画、前衛的な作品などの収集も行っていく。同時に民藝活動にも関わり、バーナード·リーチ、濱田庄司、河井寛次郎、棟方志功などの才能も愛した。民藝活動の大家となった彼らの代表作とも言える銘品が大原美術館に所蔵されているのは、その支援の結果とも言える。このコレクションもまた感性がほとばしるような優れた作品が多く、決して見逃せない。 大原美術館の歴史はまさに總一郎の信念、「生きて成長をしていく」を実践していると言える。西洋絵画の名作だけではない。常に時代の要求、流れに応じて美術家を支援し、優れたコレクションを収集し続けてきた。現代にいたっても、現代美術の優れた作品も多く紹介し、インスタレーション、アーティスト·イン·レジデンス事業なども実践している。ぜひとも大原美術館を訪れてほしい。またその際には、代々のコレクターに選ばれ、収集され、美術館と共に歩いてきた時代を超えた名作とじっくりと向き合えるよう、十分な時間を取ってほしい。100年近く、倉敷で暮らしているエルグレコの《受胎告知》たちとの対話も楽しめるはずだ。 大原美術館の内部を歩き疲れたら、国の重要文化財に指定されている「語らい座 大原本邸(旧大原家住宅)にも立ち寄ってみてはどうだろうか。最近まで大原家代々が暮らしていたという邸宅は、昔の倉敷の名家の姿をそのままに残している。和室から眺める庭園はいつの季節も美しい。この庭園を眺めながらコーヒー、抹茶と和菓子を楽しみながら名作を鑑賞した余韻に浸ってほしい。 美しい街、倉敷を訪ねる。それは大原家が集めた美術品とその歴史のすべてを見つくすことではないか。 関連記事: トリケラトプスに会いにあつぎ郷土博物館へ行ってきた! 神戸市立博物館による待望の企画 日本語の歴史を学ぶ「日本語の歴史」展

アンゴラ大使館 〜白田道成と素敵な仲間たち〜 チャリティーコンサート開催

アンゴラ大使館 〜白田道成と素敵な仲間たち〜 チャリティーコンサート開催

アンゴラの子どもたちと聖フランシスコ子供寮に寄附を贈呈 この度、駐日アンゴラ共和国特命全権大使ルイ·オランド·シャビエル閣下とファティマ夫人のご理解と大変なご尽力により、チャリティーコンサートとランチが開催された。 シャビエル大使とファティマ夫人は、日本に着任以来、慈善事業に非常に熱心に取り組んでいる。特に欧米の一流企業でマーケティングのトップを務めたキャリアを持つファティマ夫人は、各国大使夫人らで構成する各団体にあってもその活動は際立っている。 このチャリティーでは、埼玉県在住の医師、小林洋一(医療法人地の塩会 とだ小林医院 院長)、中島昌人(医療法人財団 啓明会 中島病院 院長)らが中心となって医師会、医学部、大学病院関係者に呼びかけ、それによって多くの医師、医療関係者がその意向に賛同し参加した。また、株式会社セレモニー(代表取締役社長 志賀司、取締役 木村亮)が特別協賛し、多くの企業、ホテル、個人らがスポンサー、グッズスポンサーとなった。各国大使館からも大使、大使夫妻が参加し、それぞれに各国の名産を寄付した。それによってラッフルが行われ、この試みからも多くの寄附が集まった。 このチャリティーは二つの目的を持っていた。一つは日本の養護施設を卒業した学生への学費の支援だ。養護施設にいる子どもたちは18歳までは手厚い保護を受けられるが、それ以降は公的な支援がなくなるかもしくは得ることが難しくなる。そのため、金銭的な事情により上の学校に進学することを諦める学生もいる。そうした現状に直面している学生の為に、一か月3万円の学費を返済不要の奨学金として支援する試みだ。この活動は前駐日イタリア大使夫人のマテルダ·ベネディッティ·スタラーチェが非常に熱心に取り組んでいた。2019年9月、マテルダ夫人が夫のジョルジョ·スタラーチェ大使の駐ロシアイタリア大使への就任に伴い、モスクワに移動したため、同様の支援を10年以上にわたって行っている千代田キワニスクラブがその意向を引き継いだ。 もう一つの目的は、アフリカの医療を支える活動だ。アンゴラから医師を日本に招聘し、慈恵医大、東京医大など、国際交流を目的とした活動をしている医大での研修する機会を設け、その生活費の支援を志したが、コロナ禍にあるため、各大学はそうした交流プログラムをしばらく中止している。そのため、今回は医師の招聘は不可能となったが、大使夫妻の強い希望により、代わりにアンゴラのノッサ セニョーラ ダ コンセイソン教区というカトリックの教区を支援することとなった。この教区には約 450 人にのぼる困難を伴う子供たちが暮らしている。この教区の支援については、12月にアンゴラに帰国予定の大使夫妻が募金を届けることになった。 演奏は日本のボサノバ界で第一人者である臼田道成がヴォーカル、ギターを演奏し、数々の有名ミュージシャンとのセッションを重ねているトロンボーンの池田雅明、ベースの新岡誠が脇を固めた。プログラムはボサノバの名曲を中心としたが、アンゴラの名曲も演奏された。アンコールではオペラ「トゥーランドット」から「誰も寝てはならぬ」、ドメニコ・モドゥーニョにより有名になった「ボラーレ」などを歌い、会場を多いに盛り上げた。 このチャリティーコンサートは、ファティマ夫人らの細やかな心使いにより、最初からとても心温まる雰囲気に包まれていた。会場のしつらえは、日本の帯を各テーブルに配し、テーブルナプキンはアンゴラ風と、日本とアンゴラが上手に組み合わされており、参加者の目を楽しませた。料理はアンゴラ大使付のシェフが腕を振るったアンゴラ料理で、どれも日本人の口にあい、誰もが料理も楽しんだ。 大使夫妻の心温まるもてなしに誰もが感謝し、支援という目的を達成できたこと、また、なにより楽しい時間を過ごせたチャリティーコンサートであった。また来年、こうした機会を持ちましょうと、参加者同士が約束し合って、このチャリティーは大成功の裡に終了した。 なお、12月4日に寄附の贈呈式がアンゴラ大使公邸で行われた。チャリティーコンサート委員会の小林洋一委員長、中島昌人副委員長らが訪れから、ファティマ夫人と澤井敏子千代田キワニスクラブ前会長に各40万円(合計80万円)の寄附を贈った。この寄附は、ファティマ夫人が1月の帰国の際に大統領夫人に届け、ノッサ セニョーラ ダ コンセイソン教区の子供達の為に使われる。また、千代田キワニスクラブからは、大田区にある聖フランシスコ子供寮の学生のための、来年の学費として使われる。 チャリティーコンサートの詳細は以下の通り。 (敬称略) 特別協賛:株式会社セレモニー 協賛:集中出版株式会社、大久保琢史(英国商業会議所理事) グッズご寄附:アートビオトープ那須、アンベジ、SDGs・プロミス・ジャパン (SPJ)、旭酒造、株式会社クレイツ、スモプロ、永井明(大相撲の発展を求める議員連盟アドバイザー)、SAKE…

代官山ノエル

代官山ノエル

12月25日、クリスマスに「代官山ノエル×本多記念教会」を午前10:00~10:30、代官山ヒルサイドテラスD棟前で開催。 これまで続けてきた代官山ノエルと同じく僧侶による説法や声明、牧師のお話、クリスマス音楽、讃美歌などに満ちた「ミニノエル」のスタイルで開催。宗教を超えて、誰でも参加可能。屋外開催なので、防寒着の着用がおすすめ。 多くの大使館がある街、代官山ではさまざまな国からやってきた、あらゆる宗教を持つ人々が暮らす。この街では、自然に多様性を日々意識する。 今年をイメージする漢字は「戦-battle」。COVID-19の出口も見えない中で2月に始まった戦争。世界各地では今日この時間もさまざまな諍いが起きている。 12月25日、この日は「宗教も人種も国境も超えて世界の平和を祈る」。それが代官山ノエルからのメッセージ。 [関連記事] アンゴラ大使館クリスマス·パーティ 白銀のスイスからメリークリスマス! 動物愛護団体のARK、Eva:クリスマス・パーティー

オマーン·スルタン国 日本国交樹立50周年記念宝飾展開催

オマーン·スルタン国 日本国交樹立50周年記念宝飾展開催

今年は1972年に日本とオマーン·スルタン国(以下オマーン)の国交が樹立されてから50周年を迎える。オマーンは中東の親日国であり、歴代の大使の日本の地方行政とのコンタクト、視察などは数えきれない。 現在のモハメッド・サイード・ハリファ・アル・ブサイディ駐日オマーン特命全権大使も各地を視察し、友好を深めている。特に山梨県との友好は深いものがある。この度は日本の宝石の産地としても知られる山梨県とオマーンのコラボにより、アラブの文化の香りを伝える美しいアクセサリーの数々、山梨県のアーティストが作った陶芸作品、山梨県産の宝石を使ったアクセサリーなどが紹介された。 オマーンはアラブで最も古い独立国であり、長い伝統を持つ。その影響は宝飾品にも表れており、時代、地域によって様々な特徴を持つ。そうした宝飾品の代表作は首都マスカットにある国立博物館に所蔵されている。今回の宝飾展にはそうしたオマーンの歴史と美意識を感じさせるアクセサリーが多く展示された。 山梨は、日本でも指折りの水晶の産地であり、宝飾品作りには高い技術を有している。今回の展示には、山梨の高い技術を駆使した素晴らしい宝飾品が数多く展示された。中にはアラブの文化を意識した作品もあった。特に指先から手首までを飾る豪華なブレスレットは美しい。ピンクのローズクオーツにバラの彫刻を施し、ダイヤをちりばめたデザインで、見ているだけでもため息が出る。たまたまこの展覧会を訪れていたタブ·イリーナ駐日ケニア大使が身に付けられていた。 同時にオマーンのツーリズムを紹介する動画が別室は見ることができたが、この動画に出てくる景色がどれも素晴らしい。オマーンは自然にも恵まれている。宿泊施設も整っており、治安も非常に良いというのが観光客にはうれしい。 国交樹立50周年を機会に、もっとオマーンについて知りたくなった。 【関連記事】

Omani Ambassador to Japan

駐日オマーン·スルタン国特の豊かな文化遺産と日本との強い絆駐日オマーン大使インタビュー

現在、駐日オマーン·スルタン国駐日大使を務めるモハメド・サイード・アル・ブサイディ特命全権大使閣下の管轄範囲は広く、日本のみならず、非居住大使としてオーストラリアとニュージーランドにも及ぶ。今回はオマーンの豊かな歴史と文化遺産、日本文化への思いに加え、オマーンが日本との関係を維持しながら推進する持続可能な社会を構築するための施策についてお聞きした。 日本における大使のミッションについてお話しいただけますか? 基本的には「友人をたくさん作ること」と申し上げるべきでしょうか。オマーンは歴史的に海洋国家として成り立っています。その為、西南アジアとアフリカを結ぶ戦略的な位置にあるため、海上貿易が盛んな国家と言えます。そうした地理的な条件から、アメリカ、アジア、ヨーロッパと、常に世界中に友人と言える人々、国家があります。実は、1840年に初めて米国に派遣された大使の一人がオマーン出身です。現在も米国にはその大使をモデルに描いた有名な絵があります。 日本との関係も非常にユニークと言えます。1972年に両国間の国交が樹立され、今年で50周年を迎えました。しかし、オマーンと日本は、400年以上前から強い関係が結ばれ、その関係はすでに根付いております。オマーンの平和と統一に対する政策は同じ目的を持つ日本の政策と非常によく似ているということも共通点として挙げられます。実際にオマーンは、中東で最も安定した国であり、平和で進歩的なとしても認められています。そうした状況にあるオマーンは、中東における「平和のオアシス」であり続けており、地域のさまざまな紛争の調停者としての役割も担ってきました。 また、オマーンは経済の多角化にも大いに力を注いでいます。今までの石油、ガス、炭化水素といった化石エネルギーによる経済だけでなく、非石油の経済も拡大させています。日本はオマーンにとって最大の貿易相手国の一つであり、日本からの自動車、トラック、機械、電子機器などの輸入は順調に伸びています。オマーンとしては、今後はより投資、ビジネス、貿易、経済交流の分野で日本とのパートナーシップを拡大したい意向です。 以前に日本語を勉強されたことがおありでしたか?? 残念ながらそうした機会はありませんでした。ですが、もし、自分が日本で大使になると知っていたら、日本語を勉強していたでしょう。日本に来てからずっと日本語を勉強しようと思っていました。同僚に助けてもらいながら、なんとか単語をいくつか覚えましたが、まだ話せるまでにはなっておりません。 日本への農業や水産物の輸出についてお話いただけますか。各種の資料によると、オマーンではこれらの産業への重点的なシフトが行われているとのことですので、その点もお話しください。 オマーンは人口も増加、経済も発展し、人気のある観光地として知られてきています。このことからさらに質の高い食品への需要が高まっています。経済的にも、オマーンの水産業は未知とも言える可能性を秘めておりますので、より力を注いでいます。FDO(オマーン漁業開発)という会社も設立されており、この企業は水産分野のあらゆる取り組みの陣頭指揮をとっています。天然水産資源に加え、養殖にも力を入れており、特に貝類や甲殻類などの水産物を高品質かつ大量に生産できる養殖場を建設しています。オマーンはインド洋沿いに3,000キロメートル以上の海岸線を持ち、海洋の生物多様性に富んでいるということがあります。 農業も発展中の産業の一つですので、日本の友人たちとともに、その技術を学びつつ、進捗状況を共有することを楽しみにしています。オマーンは食料生産指数で世界第32位です。オマーンはほぼ全土が乾燥した国で、降水量も多くありません。そのため、必要なものを満たすためには資源を賢く利用しなければなりません。高度な農業技術の利用が進み、国内の作物生産を支援する政府の政策が充実していることも、同国の市場成長を後押しする要因の一つとなっています。現在、大きな課題となっているのは潅漑用水へのアクセスです。潅漑用水の使用量を削減させ、作物の潅漑用水を再利用するためにも、その技術が重要な役割を担っています。 先週、オマーン政府は2050年までに炭素排出量を正味ゼロにすることを公約に掲げました。また、グリーン水素の会社など、さまざまな企業へのコミットメントも発表しています。オマーンは2040年までに炭化水素中心の経済を構築する計画で、2040年までにグリーン水素とブルー水素の年間生産量を30 GWにする見込みです。オマーンはおそらく世界でも有数のグリーン水素の生産国となり、日本などの国々に供給することになるでしょう。現在、5万平方キロメートル以上がグリーン水素の生産に割り当てられています。 大使の故郷でのお気に入りの場所はどちらでしょうか。また、日本人観光客にお勧めの場所も教えていただけますか? 私たちはいつもオマーンは観光の穴場の一つだと言っています。オマーンは美しい国です。オマーンの伝統、おいしい食事、豊かな文化、首都マスカットに代表される壮大ともいえる都市など、たくさんの見どころがあります。ユニークで魅力的な国ともうしあげるべきでしょうか。オマーン観光の日程は1カ月では足りません。野生動物をはじめとする自然にも、多くの魅力を見出されることでしょう。 海岸線は故郷を思い出すとおっしゃいましたが、東京や日本でお気に入りの場所はありますか? 日本の人を見ていると、みんなよく似ているように思えます。日本人は謙虚で、親切で、フレンドリーです。日本文化に親しんで、人々と親しくなればなるほど、その寛容さゆえに明るい面も見えてきます。場所という点では、山梨側からの富士山がおすすめです。富士山はオマーンにある標高3000メートルほどのジェベル・アフダル山よりわずかに高い山です。冬にはジェベル・アフダル山の頂に雪が積もることがありますが、富士山のように雪を頂いた姿を見ることはできません。ジェベル・アフダル山は富士山のような火山ではなく、台地という感じです。 オマーンの有名な食べ物はについてお話しいただけますか。お好きなレシピはおありでしょうか? 最近、オマーンの小さな会社に、製品のサンプルの提供を依頼しました。オマーンでは、生産・製造の基準が非常に高いので、日本のビジネに関わる人々にオマーンの素晴らしい製品を紹介したいと思っています。私が期待しているのは、今後、日本の輸入業者がオマーンのメーカーや生産者と契約を結び、オマーン製品の日本への輸入を開始することです。こうしたビジネスでの発展により、両国の距離がさらに縮まることもまた期待しています。11月18日のナショナル・デーには、これらの製品サンプルを展示し、さらにその後、数カ月間は展示を継続する予定です。 オマーン料理には素晴らしい料理がたくさんあります。その中には何百年も前から伝わる料理もあります。私のお気に入りの料理は「シュワ」と呼ばれるものです。この料理は子羊やヤギの肉をじっくりと漬け込んでから煮込んだものです。この料理は通常、お祭りや特別な日に作られます。まず肉を発酵させたナツメヤシの酢とスパイスで揉み、バナナやヤシの葉で包み、天然素材でできた特殊な袋に入れます。一方、地面に穴を掘りドラム缶や金属製の容器をその中に入れてオーブンを用意します。それから容器の中に火をつけ、肉の入った袋を中に入れます。容器に蓋をして密閉し、オーブンに蓋を被せます。それからよく漬け込んだ肉を24時間から48時間かけてじっくりと焼き上げていきます。 アル·ブサイディ大使、インタビューにお応えくださってありがとうございました。

駐日ベルギー大使館「ベルギー王国アストリッド王女殿下率いる過去最大規模のベルギー経済ミッション」開催

駐日ベルギー大使館「ベルギー王国アストリッド王女殿下率いる過去最大規模のベルギー経済ミッション」開催

新型コロナウィルス感染拡大のために延期となっていたベルギー経済ミッションがこの度、やっと実現することとなった。 このベルギー公式代表団は、現国王のフィリップ陛下の妹君であるアストリッド王女殿下が代表を務め、アジャ·ラビブ外務大臣(H.E. Ms. Hadja LAHBIB)、ヤン·ヤンボン フランダース政府首相、パスカル·スメット ブリュッセル首都圏政府担当大臣、マチュー·ミシェル連邦政府デジタル担当大臣といったベルギー政府幹部が参加している。この人選からも、いかに日本がベルビーにとって重要な貿易·投資相手国かということが分かる。 ベルギーと日本は、両国の王室、皇室がとても親しい間柄でもあり、フィリップ陛下、マティルド王妃もたびたび来日している。また、とても美しいヨーロッパの王国としても知られ、日本人観光客にも大変人気がある。 ベルギーは国家としては連邦制を取っており、多言語、多文化、地方分権によって成り立っている。それぞれの地域は独自の経済圏も持っている為、今回の代表団もフランダース地域政府、ワロン地域政府とブリュッセル首都圏政府という3つの地域·首都圏政府による構成を取っている。 現在、いずれの地域·首都圏においても、日本の対ベルギー直接投資は力強い。その結果として237の関連会社が設立され、約35,000人の雇用も生み出している。その分野は自動車、化学分野、製薬、バイオテクノロジー、洋上風力発電に及ぶ。 反対にベルギーの対日直接投資も影響は大きく、すでに日本には化学、製薬·バイオテクノロジー、自動車、食品·飲料、再生可能エネルギー等に係る約80社のベルギー企業が進出し、最先端のビジネスを展開している。 今回のビジネス代表団はさらに対日投資、対ベルギー投資をアップさせようという狙いがある。この代表団にはベルギーからあらゆる分野、業界から合計276社が参加しており、このミッションによって政府および企業間で約49の協定が締結されるとみられている。 その中でも特に注目すべきは、ベルギーが推進している脱炭素への取り組みではないか。ベルギーはSDGsの推進、持続可能性といったグリーンに関する取り組みでは、世界でもトップレベルにある。その取り組みの開始はとても早く、積極的であり、実際にエネルギー供給においてはかなり脱炭素に成功している。今回の代表団にも水素の製造、輸送·貯蔵に関するミッションが含まれている。 脱炭素に関するパネルディスカッションも12月6日、ホテルオークラで企画されており、この大切な人類の課題に関して、ベルギー政府が力を入れていることもわかる。 ベルギーという国はヨーロッパの中心にあり、あらゆる分野で世界をリードしている国だということを改めて知った時間でもあった。 今回の代表団の来日に関しては、経済、脱炭素等の課題を含む多彩なプログラムが用意されている。詳細は以下の通り: For more information visit: Embassy of…

中東で初めてFIFAワールドカップ開催 話題のQatarを知ろう!

中東で初めてFIFAワールドカップ開催 話題のQatarを知ろう!

ハッサン・ビン・モハメド・ラフィー・アル・エマーディ駐日カタール大使に緊急インタビュー Q: 大使閣下のキャリアについてお話しいただけますか。 私は1979 年にカイロ大学を卒業し、その後、1980 年にカタール外務省に入りました。それからは多くの役職を歴任いたしており、また、多くの国際会議にも参加しています。 外交官としては、2001 年から 2003 年までイスラマバードに駐在し、2003 年から 2005 年まではカイロに駐在いたしました。その後、2018年8月に駐日大使に着任した次第です。 Q: 基本的な質問ですが、カタールについて教えていただけますか。 日本人にはとても豊かな国というイメージがあります。 カタールの市民にはどのような優遇措置がありますか? カタールは、アラビア湾を見下ろせる南西アジアのアラビア半島の東に位置するアラブ湾岸の国です。ご存知の通り、首都はドーハです。 1971 年に英国から独立しましたが、19 世紀半ばからアル サーニ家が権力の中心にあります。…